奥州藤原氏の居館跡とされていた柳之御所跡は、発掘調査により『吾妻鏡』に記される「平泉館」と断定されるに至った。一九九二年六月に行われた第二回平泉シンポジウムでは諸方面からの検討と活発な討論がなされ京都・鎌倉に並ぶ中世都市としてその重要性が確認された。本書はその全記録である。
ライラックの香りにつつまれた作曲家ミスター・トロットの仕事部屋。萩原アンは、お手伝いさんをしながらトロット氏の作曲活動をみまもるという、すてきな日々をおくっていました。そんなある日、怪しげな黒ずくめの男がアンに声をかけてきたのです…。魅力あふれる時間遡行の物語「未完成ライラック」と、やさしい魔女物語「月夜にダンシング」の二編を収録。
本書は、戦後日本について何かを知りたいと思った時に便利この上ないハンドブックである。
日本彫刻の起源は大陸伝来の仏像彫刻と肖像彫刻とである。前者の著作は多いが、後者を通史的に纒めたものは今迄なかった。代表的作例を揚げて、日本独特の豊富な形式と様式とに分化発展したその流れを、詳細に跡付けた唯一の書。
公家や武家の官制・官職、年中行事、遊戯・娯楽、服飾、乗物、調度、武器・武具、宮中殿舎等、有職故実関連の事項を解説したもの。収録項目数3200。解説は署名入り。排列は見出し語の五十音順。図版等多数。巻末に総索引がある。-歴史・古典文学の理解に必要不可欠の大辞典。
“フジミ”の天才指揮者・圭の才能に惚れ、ライバル楽団“市民ファル”から芳野が入団。しかも彼は実力派バイオリニスト。悠季はコン・マスの座と、恋人・圭の愛を守るべく、芳野の挑戦を受けて立つ。(『コン・マスの光と影』)また、圭の愛情あふれる特訓が実を結び、名門中学でオーケストラ指導の職を得た悠季。だが、そこで待っていた手痛い“先礼”とは。(表題作)音楽家コンビの圭&悠季が奏でる熱く切ない愛の物語2編。大人気シリーズ第2部スタート。
三代将軍家光は、幕藩制国家の基礎となる政治機構を確立させ、「鎖国」政策を推進した。この画期的時代の政治過程を、複雑な東アジアの国際関係と幕藩関係を中心に解き明かし、これまでの寛永時代のイメージを一新した。
国家が国民に強制する兵役義務=徴兵制は、わが国の国民と社会にどのような影響を与えたのか。徴兵令制定から兵役法廃止まで七十余年の度重なる改変過程と軍部・政府間の攻防をたどり、日本近代国家の特質を抉出する。
さまざまな特徴をもつ日本民族はどこからきて、どのように形成されてきたか。その謎を、人類進化の壮大なドラマの中で、ごく普通の集団として生れたことを追求。人種偏見や差別がいかに根拠のないものかを浮彫りにする。
「外国に支配されようが、徳川の世の中に戻ろうが、飯さえ食えれば文句無い」。明治初年の民衆はこううそぶいた。そこには、近代社会への反発と、政治から切り離されたことによる客分意識が横たわっていたのである。だが、その人々が、やがて対外戦争に同調していったのはなぜか。政治文化の視点から、国民意識が創出される姿を描き、近代を問い直す。
静岡県では、平成四年以来、農業改良普及センター、病害虫防除所および試験場が中心になって、発生生態の解明や防除技術の確立に取り組んできました。本書ではこれらの成果を中心に、全国の病害虫防除に携わる方々の成果や海外での報告も加え、ミカンキイロアザミウマの発生生態と防除対策をとりまとめました。
第一次世界大戦、中国の分裂など、大正期は「国際的経済戦争」という対外危機意識が高まった時代であった。官僚・軍・政党などの共通認識であった「挙国一致」論をキーワードに、彼らの競合を分析し、構造解明に迫る。
日本最古の道、山辺の道。その道沿いには、初期の王陵とされる巨大古墳が密集し、古寺社や祭祀遺跡が点在している。ヤマト王権の成立をうかがわせる遺跡群を通して、三輪山や石上神宮の祭祀、古代寺院の歴史的背景をさまざまな視点から最新の成果をもとに描く。日本古代の政治・文化の揺籃の地であり、四季折々の趣をもつ山辺の道へ、いま読者を誘う。
足医術とはどんな健康法ですか?足をもむ、ただそれだけです。足をもみ血液循環を良くし、人間が本来もっている自然治癒力や免疫力をさらに高め、病気から体を守る方法です。日頃気にしている症状のある人が足もみを続けると驚くほど効果がでてきます。頭痛、腰痛、便秘等々の日常気になる症状はもとより、肝臓、腎臓など病院通いをしてもなかなか好転しなかったものがどんどん改善されている実例がたくさん報告されています。さあ、あなたも足もみを始めましょう。
人権思想の成立を近代ヨーロッパに求め、アジアでの展開など、「生きる権利」を世界史の中に探る。植民地・女性問題などで、絶えず人権がふみにじられてきたことを通し、人権は「終わりなき旅」であることを宣言する。
道長が栄華を誇った摂関時代、香り高い文学が花開き、宮廷の男女は雅を競った。現地を訪ね、絢爛たる王朝の都の変遷と貴族の暮らしや思いを、四季折々の景色や生活の移り変わりと密着させ、いきいきと描く。