マリンバ奏者の草刈とも子が日本の民謡から童謡、唱歌などを取り上げている。曲ごとに編曲に工夫を凝らし、笛やアコーディオン、弦楽器、ホーンなど加えて日本の詩といった雰囲気を醸し出していく。ガムラン的な音色を感じたりと面白い発見をする演奏。
ドイツ演奏家資格国家試験に首席で合格後、ドイツ、ベルギーを中心にソロ、室内楽の両分野で活動してきた角の童謡集。誰もが知っている懐かしいメロディ、美しいメロディを優しさにあふれた演奏で聴かせてくれる、情操教育にもぴったりのアルバム。
漢詩の好きな人、そして中国を旅する人に必読の一冊。名詩で旅する中国。80カ所の地名を項目とし、その地にゆかりの330の詩を厳選。地名の情報、なめらかな訓読、簡明な注、解説、現代語訳、そして著者自身の紀行と、多面的に鑑賞できる。詩だけでなく「詞」も多数掲載する。屈原・荊軻、李白・杜甫から魯迅・毛沢東にいたるまで多彩な詩人が登場。長安・赤壁・西湖・長城などの「名所」はもちろん、チベットから海南島までの地名を網羅。読みたい詩、知りたい地名・人名がすぐに引ける掲載詩一覧、索引、作者略伝、用語解説を付す。
屯倉・国造・防人・出挙・中務省・白馬節会など、どう読めば良いのかわからない古代史の人名や用語。そのすべてにふりがなを付けた便利で詳細な年表。原始〜1155年をおさめ、『国史大辞典』と連動した索引などを付載する。
さまざまな伝説に彩られ、今なお人々を魅了する源平合戦。保元の乱より奥州合戦に至る数々の戦や人物、歴史用語など、約500項目を詳細・正確の解説。文学・伝承も取り上げ、動乱の時代の全貌に迫る。系図・年表付。
日本古代の女性は地域社会のなかでどのように生きたのか。“家族”を超えた社会的な役割と“女=聖”という霊的優位性の観念を批判的に再検討。生活・祭祀・家族を総合する視点から、古代女性の実像を解き明かす。
男系でつながる大家族も、男が女の家に通い住み着く一夫多妻婚も古代の家族の姿ではない。中国の影響を受けつつ日本的なゆるやかな結婚慣習をもち続けた家族の姿を、結婚・妻の立場・子どもの教育から具体的に探る。
室町時代の破戒・風狂の人、一休宗純。その生涯に深く影響を与えた「維摩居士」の教えに注目。その思想と手法を修道者として実践した姿こそ破戒・風狂の行動であったという新解釈を示し、知られざる一休の実像に迫る。
土からの生産生活を離れ、もっぱら消費生活を営んでいた江戸人の中には、独自の生活体系が形づくられていた。世界有数の都市=江戸の特徴を、年中行事の民俗や、日々の生活リズムに探り、都市民の生活文化を描き出す。
王朝社会に生きた源氏一族の壮大な物語は、紫式部が歴史書として描いた「虚構のなかの正史」であった。歴史・文学・考古学・芸術ほか幅広い視点から『源氏物語』の時代と後世への影響をみすえた新しい魅力に迫る。
歴史時代から薩摩入り、米軍統治時代を経て現代まで。歴史遺産や、信仰、年中行事、芸能、方言、料理、自然、移民、基地、観光…。独自で豊かな文化を育んできた沖縄社会のすべてを網羅した多彩な九五〇項目を収録。
日本は世界とどう関わってきたのか。邪馬台国から幕末まで、広範・多彩な2000余項目を網羅。日本文化の成り立ちを知り、海外諸地域との関係を歴史的に考えるために必備の辞典。
自由民権運動とは何か。「一枚の新聞の数行の文章は百万の兵卒にもまさる」「雄弁家の三寸の舌先は百万の兵に当たる」とされた言論の力に注目。幕末から大正デモクラシーまで、立憲国家の実現をめざした民権家の活動を描く。
鎌倉前期の真言僧。流配地伊豆で源頼朝と親密な関係を築き、後白河院との連携を工作して平家打倒に奔走。動乱の仕掛人として荘園の寄進を受け、神護寺や東寺等の復興に努めた。過激な言動で三度の流刑となるが、その根源には鎮護国家の理想をめざす宗教的使命感があった。鎌倉期の仏教文化と政治に大きな足跡を残した荒法師の波乱の生涯を描く。
特活で学校は楽しくなるー新しい学習指導要領に対応。個が生きる集団活動を創造するための実践事例を交えて、わかりやすく解説する。
現代の生活習慣を育んだ江戸時代の「村」。苗字・土地の所持や家格と由緒に基づき、多様で柔軟に変動する「百姓」。身分制度下の村社会を、百姓・大庄屋・郷士・被差別民らの上昇願望と差別意識などから明らかにする。