「わたしがメキシコの石壁を背に立たされて蜂の巣にされたという話を聞くことになったら、思い出してほしい。それはこの世とおさらばするには願ってもない方法だとわたしが考えていたことを。それは、老衰や病死、地下室の階段での転落死にまさる。メキシコで異邦人であること-ああ、それは安楽死だ!」不可思議な手紙を最後に、メキシコ革命の戦塵の中に消息を絶ったアンブローズ・ビアス。その謎の最期を、アメリカ人女性、メキシコ革命軍士官との愛憎のなかに、事実と虚構を混然とさせながら描く。ジェーン・フォンダ、グレゴリー・ペック主演映画原作。
りんごのきといっしょに、なあくんもおおきくなあれ…。
神出鬼没の男キング・マクレインがまたしても姿を消した。ビッグ・ブラック河の土手に、帽子をぽつんと残して-。「黄金の林檎」を求めてさすらうキング、妻スノーディと双子の息子、町はずれの森でキングと交わる人妻たち、そしてその落とし子…。20世紀初頭から40年、ミシシッピ州の田舎町モルガナを舞台に繰りひろげられる奇妙な生の営み。現代アメリカ屈指の物語作家による南部文学の傑作。
まっくらな夜、ひとりぼっちでうまれたリンゴちゃん。だけどかわったともだちがたくさん!だっこおばけのババヒメにそうぞうしいクロトキたち、すましやのシャチホコ、それからそれから…。
いまや世界のくだものが日本にきています。生食だけでなく調理する珍味がいっぱいです。諸国あの味この話を。
津軽・南部各地の古老をたずねて十余年。初めて電灯がともった頃、馬ソリが主要交通手段だった生活、「大足」をはいた農作業…。明治から大正・昭和初期の農村と暮らしをつぶさに綴った生活誌・農民史。
科学の進歩は、私たちの生活、文化、歴史に多大の影響を及ぼし、ますます高度に発展を続けている。では、あくなき人類の真理への欲求が生んだ近代科学とは一体何なのだろうか?本書は、近代科学の歴史を縦糸に、又その時代時代の思想、文化、社会など様々な学問や価値体系、すなわち学際的観点を横糸にして「近代科学」を浮彫りにするとともに、近代西洋科学と日本文化との出会いと受容を論じた画期的なものである。