津軽・南部各地の古老をたずねて十余年。初めて電灯がともった頃、馬ソリが主要交通手段だった生活、「大足」をはいた農作業…。明治から大正・昭和初期の農村と暮らしをつぶさに綴った生活誌・農民史。
科学の進歩は、私たちの生活、文化、歴史に多大の影響を及ぼし、ますます高度に発展を続けている。では、あくなき人類の真理への欲求が生んだ近代科学とは一体何なのだろうか?本書は、近代科学の歴史を縦糸に、又その時代時代の思想、文化、社会など様々な学問や価値体系、すなわち学際的観点を横糸にして「近代科学」を浮彫りにするとともに、近代西洋科学と日本文化との出会いと受容を論じた画期的なものである。
第一部「落ちこぼれ大学生篇」、第二部「社会人奮闘篇」と、共に絶讃を博した青春ドラマが帰ってきた。あれから五年、ある者は結婚し、ある者は子どもの親になり、そしてある者は離婚の危機にある。悩みも喜びもさらに複雑な色あいを帯び、魅力に溢れた物語が展開する。読んで面白い傑作シナリオ、全11回を完全収録。
私の良き友フレッド・コーチは、カナダの美しい谷あいに生まれた。彼のひいおじいさんはその昔、その谷あいにりんごとサクラの木を植樹した最大の功労者だった…。しかしダムが築かれ、人々は村を追われ、果樹園や家々は水の底に沈んだ。フレッドは輝くような少年時代を過ごした土地が失われることに、とてもつらく淋しい思いをしたという…。
もはや子供を手に入れるのに、恋愛も結婚も、セックスも出産もいらない時代になった。例えば精子と卵子を適当なサンプルから選び、それを人工授精して代理母に産んでもらえば、自分の肉体も時間も一切使わなくてすむ。「これとこれをミックスしてちょうだい。出来たら届けて」というように気軽なカタログ・ショッピングみたいにして子供が手に入るのだという怖しい時代を前にして愛を求めた長編推理小説。