津軽三味線の竹山が63年に発表した初アルバムの復刻だ。竹山といえば躍動する陰鬱といったイメージだったが、重い基底音の上をなんとも軽妙に翔び跳ねる三味の音色に聴き惚れる。竹山とコンビを組んでいた故・成田雲竹の解説を掲載しているのも嬉しい。★
素直に歌を創り歌っている、この人の良さは変わっていない。(3)(4)のヒット曲調もいいけれど、(2)のようなタンゴ調が合っているのではないだろうか。特に、声に特徴(クセ)があるわけでもないから、逆にそれを生かして大人の歌狙いを前面に出しては如何?
人間椅子って「ガロ」だと思う。「ガロ」なハード・ロック。ライナーにもあるように色モノバンドとして認知されてしまった彼らだが実はマジメなハード・ロック・バンドで、本作はそんな彼らのベスト・アルバム。70年代魂が爆発しているギターがいいぞ。
若手ミュージシャンとの交流もある彼だけに、梅津和時や新井田耕造らベテラン組の他にボ・ガンボスやリクオらが参加。適度に枯れたヴォーカルで反戦について歌う(3)の言葉の端々には辛辣なメッセージがこめられており、彼の言葉は90年代の今も心に響く。
安田姉妹によるデュエット作品シリーズの集大成10枚組セット(第七集〜第十集のみの4枚組別セットもある)。童謡、唱歌、子守唄などの、歌い継がれてきた(各々の人生の想い出と一体化している)歌ばかり。それだけに奇妙なクセや思い入れをこめたヴォーカルよりも、安田姉妹のちょいと距離を置いた歌声だと淡い想い出となって昔の自分の姿が歌に映る。第六集と第十集だけでも一聴を。
話題になった94年5月のヴィレッジ・ヴァンガード出演。その時のライヴ第2弾。演奏のグレードは第1作に準ずる。美空ひばりのヒット歌謡「りんご追分」を延々20分以上にわたって演奏しているのがなんといってもハイライト。重厚にして軽快なトリオだ。