急速な経済発展を遂げ変化し続ける現代インド。その村々で伝統や信仰を受け継ぐ人々を取材した、紀行・歴史文学の名手による、一九か国で翻訳出版されたノンフィクションの傑作。死への断食に臨むジャイナ教尼僧。祭りの間、最下層の人間が神になる憑依芸能。神に捧げられ娼婦となった女たちを守護する女神信仰。叙事詩を伝承する沙漠の歌い手。スーフィーの聖者廟に身を寄せる女性。かつてダライ・ラマ一四世の警護をつとめ、亡命し兵士として人を殺めたことを懴悔するチベット仏教の老僧。約七〇〇年もの伝統を汲む職人による官能的神像の世界観。女神信仰のもと、しゃれこうべを重用するタントラ行者。そして吟遊行者バウルとなった人々の遊行の半生ー。現代文明と精神文化の間に息づく、かけがえのない物語。
ラジャスタン州、グジャラート州、マハラシュトラ州、ゴア州の料理。カレー好きも、インド好きも、必見です!
金と権力への飽くなき欲望は未曽有の飢饉を巻き起こし、戦乱の炎は、インドを焼き尽くす。豊饒な大地は屍と化し、そして東インド会社にも破滅のときが訪れるー。
バラモン教・ヒンドゥー教の正統派と、仏教・ジャイナ教の「異端の思想」が説く宇宙観を、多数の図版と写真を交えて精密に描き出す魅惑のインド・コスモロジー。
インド太平洋の海を中国の進出から守るために。2008年にアメリカ太平洋軍司令官が警告した「太平洋分割論」。太平洋をめぐる安全保障を専門とする著者は、米国と自由連合を締結するミクロネシア諸国に海上保安事業を立ち上げ、現場の政策立案に関与。さらには、安倍政権のインド太平洋構想の方向性を決する提言を続けてきた。中国による軍事的進出、政治工作によって麻薬やサイバー犯罪が横行する無法地帯と化しつつある太平洋島嶼地域に、日本はどのように関与すべきか。太平洋開拓の歴史を丹念に紐解きつつ、その具体策を提示する。
BRICsの一角として、これからの世界を牽引するインド。歴史・宗教や衣食住、産業界の現状からインドへの旅行・生活まで、世界が注目するインドのすべてがわかる。
字幕監修者とインド映画応援大使がすべてを語り尽くす!
裏切り、謀略、戦争ーイギリスの小さい民間会社が、あらゆる手段でインドの富を根こそぎ奪い尽くした。現代の企業暴力の末路を歴史から予言する!
19世紀から20世紀初頭にかけて、つぎつぎに襲来する天然痘、コレラ、ペスト。大英帝国の支配下、インドで展開する医療政策の分析をとおして、植民地権力と在地社会との関係性を明らかにする。
レンガ造りの下水溝や大浴場を備えたモヘンジョ・ダロに代表される高度な都市文化を有したインダス文明。アジャンターの壁画に往時を伝える絢爛華麗なグプタ文化。この地に興り、隆盛を極め、消えた仏教。苛酷な風土と多様な民族・東西文化の融合が生み出した古代インド文明の全貌と、悠久の時を生きる民衆の姿を、仏教学の泰斗が鮮やかに描き出す。
インドの伝統工芸、カラムカリのつくり手たちは、なぜ自らを「アーティスト」と名のるのかー19世紀頃から寺院に掛けられる布として伝わり、20世紀半ば、政府の手工芸振興策によって、からくも消滅を免れたカラムカリ。技術を継承する製作者たちは、カーストや帰属が混在し、女性が参入し、技術的差異が広がって、多様化が進む。師のもとで修業に励むかたわら著者は、彼らの語りに耳を傾け、つくる身体に生成された意識を追い、つくり手としての座標を解き明かす。
インド経済を動かしてきたもの。植民地統治の影に隠された内部からの巨大な変化とは?近世の主要財源にして後の抵抗運動の象徴ともなった塩に注目し、消費や環境、金融も視野に、勃興するベンガル地域市場と現地商人が生み出すダイナミズムを示して、近代への転換を掴みだす。インド史を書き換える瞠目の成果。
各国での個別的労働関係の成立・展開・終了までの最新実務、団体的労使関連の動向、労使紛争の解決手続など、現場で必要な知識をまるごとフォロー。本書では、東南アジア(ブルネイ除く)・インドでビジネスを行っている日本企業本社の法務部、人事部、コンプライアンス部などの担当者が、一覧性をもって各国の労働法にアクセスできるものである。法理論だけにとどまらず、現場においてどのような商慣習があるのか、どのような労働慣習を前提に対応する必要があるのかなど、実務的な観点を多く盛り込んでいる。
藤岡は開発用水晶をインドの村から入手する手筈を整えたが、納品物の質は落ち、すり替えも発生。村を問いただすも、採掘に関わる人々に死や病など災いが生じていると突き返され、日本流の交渉が全く通じず難儀する。成人したロサと再会するが彼女の負の予言通り事態は悪化。ロサは以前雇い主に、「邪な種」と称されていた。そして州の役人により採掘が禁止、窮地に陥った藤岡は…。圧倒的筆力で描く、社会派エンタメ超大作!
なぜグローバル企業CEOに抜擢されるのか?驚異の二桁暗算術から英語力、議論力まで現代インド人に見るグローバル社会の“常識”。