インドの多様な民族はどこからきて、どのように暮らしているのか。カーストや食生活、文学、音楽などは、時代の変化を受けて、どのようなかたちになっているのか。本書では、その成り立ちを古代インドの遺跡の遺物、民族の移動、DNAと言語などから解説。さらに植民地支配からの歴史を振り返りながら現代における、教育、宗教、医療、美容、動画配信、刑法などの事情についても紹介。執筆者たちの現地での実生活に基づいた「インドの今」を読み解く。
インドに根付く社会的な身分制=カースト。数千年の歴史のなかで形成され、結婚・食事・職業などを生まれから規制し、今なお影響を与え続ける。カースト問題には、「不浄」とされ蔑視が続く最底辺の不可触民=ダリトへの差別がある。政府は2億人に及ぶダリトを支援する施策を打つが、その慣習は消えず、移民した各国でも問題化している。本書はインドに重くのしかかるカーストについて、歴史から現状まで、事例を通し描く。
超高速ダンス曲「ナートゥ・ナートゥ」で世界的な大ヒットとなったインド映画『RRR』。映像にちりばめられた数々の対英独立闘争の意匠と背景を解説、その他のインド関連映画にも触れながら、極上のエンタメ作品を深掘りして激動のインド近現代史を知る!
日本にとって「重要だが理解できない国」インド。中国が存在感を増すなかで、アジアの新たなる大国の、外交の見えざる行動様式をあぶりだす。
インドの成長力が脚光を浴びているが、人口の約7割、9億人以上は未だ農村に暮らしており、行政サービスや民間企業の活動から取り残されている。この取り残された農村にこそビジネスチャンスが眠っている。大手民間企業に加え、農村が抱える社会課題に焦点を当てた社会的企業やNPOが、創意工夫を凝らして持続的なビジネスの実現に挑んでいる。本書は、これまで日本では伝えられてこなかった農村ビジネスの実態やラストワンマイルの克服方法、また、困難を乗り越えた起業家らの活動をインタビューや写真で活写。インド進出を目指す中小も含めた日本企業にとって、SDGs達成にも貢献する新たなビジネス構築に大きなヒントを与える。
カレーを「スパイスを用いた煮込み料理」と定義すれば、そこには数え切れないほどたくさんのインド料理が含まれる。日本でイメージされる「カレー」とはかけ離れたものも少なくないー在インド日本大使館にも勤務した南アジア研究者がインド料理のステレオタイプを解き、その多様性を描き出す。インド料理店の定番「バターチキン」の意外な発祥、独自進化したインド中華料理、北東部の納豆まで。人口世界一となった「第三の大国」のアイデンティティが、食を通じて見えてくる!カラー写真多数。
3000年の栄華を誇る文明。ヒンドゥー・ナショナリズムに対峙するインドの安定した民主主義。新興国の大きな経済的切り札。富裕層と貧困層とが緊張関係にある、きわめて不平等な社会。隣国パキスタンや中国との地政学的対立、アメリカへの戦略的な接近。今日の世界でインドが占めている新たな地位を理解するための100以上の地図とグラフ。
インドはトイレなき経済大国だった!?携帯電話の契約件数は11億以上。トイレのない生活を送っている人は、約6億人。マニュアル・スカベンジャーだった女性がカーストを否定しない理由とは?差別される清掃労働者を救うためにベンチャーがつくったあるモノとは?経済データという「上から」ではなく、トイレ事情という「下から」海外特派員が迫る。ありそうでなかった、トイレから国家を斬るルポルタージュ!
10年後には中国を上回る世界最大の人口となり、日本、ドイツを抜き世界3位の経済大国になると予測されるインド。モディ首相の強いリーダーシップのもと、AI戦略と巨大市場が世界を変える。NHK元ニューデリー支局長によるインド最新情勢。
牛肉輸出世界1位!?誘拐件数8万3000件!?ベジタリアン3億7200万人!?数字から浮かび上がる異形の大国。
なにも知らないまま降り立ったインドー。タピオカもプリクラもない国で、JKが見たものは?「カレーの国」だけじゃない豊かな文化。目を輝かせて未来を語るスラムの少年少女たち。現役女子高生が綴ったインドの光と影。第16回出版甲子園グランプリ受賞作品!