人はなぜ、やさしく、おおらかに生きられるのか。タゴールの学園で学んだ若い日、民話を求めて訪れた村、神や仏のやどる花と木、市場と食卓にならぶ草花…。人と植物とのかかわりを描く、“スローライフ・エッセイ”54編。
様々な階層、集団に見られる女神祭祀の多様な展開を詳述した貴重なモノグラフ。王権・カースト・親族・ジェンダーなど、南アジア人類学の今日的課題に迫る力作。
著者は海外プロジェクトの建設に関わっていた。1964年に台湾に初めての海外出張をしたのを皮切りに、以来、東南アジア諸国を中心に、退職までの業務出張は20数ヶ国を体験した。延べ出張日数は4000日を越えている。著者は技術指導員として開発途上国の人たちに自分の持っている技術を教えた。その半面、出張国の文化や習慣などを教えられた。技術は世界共通である。言葉の違いはあっても、教える側、学ぶ側に軋轢はない。NGO、PKO、語学研修などで長期に海外生活をする人たちは、異文化体験の数々から、海外生活のヒントを。観光で海外へ出掛ける人たちは、本書で紹介されたトラブル例を海外旅行の参考に。
旅、日常、家族、教育、時事…涙と笑いのエッセイ88連発。幸せって、なんだろう?インド放浪者の社会復帰物語。
詩人シファは、毎年インドを訪れている。旅人の心はそのときどき、傷つき、挫折し、悩んでいたに違いない。それでもインドはいつも同じように、彼の固くなった心をときほぐしてくれた。したたかに生きる人びととの出会いが、新しい一日を迎えるエネルギーを与えてくれるのだ。オンボロ宿屋の主人、マンゴージュース売りの老人、闇夜の盗賊、無賃乗車のサドゥ、大衆食堂の店主、絵はがき売りの少女、鳥占い師…。皆、金も家もない貧しさの中で、本当の意味で生きている。彼らが旅人に授けてくれる人生の悟りはこのうえなく味わい深い。生と死が背中合わせ、貧しく汚らしい問題だらけにみえるインド社会。そのうわべだけを見ている者には気づかない本物の人間の姿を、ユーモアたっぷりに描き出す、珠玉の一編。
「コイヌール」の謎を追って、インドを南から北へ、汽車とバスで辿る歴史・冒険紀行。
世界経済における存在感を急速に高めているBRICs経済。中国はもちろん、グローバル企業の関心はインド、ロシア、ブラジル経済の成長に向けられている。30年以内に経済規模でG7(先進7カ国)を凌駕するといわれるBRICs経済の最新動向と中長期の展望を、とっておきのデータで初めて紹介する。
人々は何を恐れたのか?古代から引き継がれ、肥大化する「罪」の観念。植民地的近代との出会いがもたらした断層。歴史の最深部を探っていく。
ナショナリストとは誰か?インド国内メディアでさえ取材の難しい過激な宗教ナショナリズム運動の内部深く入り、その活動実態と理念を明らかにする。『中村屋のボース』で話題の著者による新しい民族誌。