「先住民年」のいま、資本主義の植民活動が被植民地にひきおこしている「現実」は如何なるものか分析する本書が、前資本主義経済から資本主義経済への過渡的状況にたいする新限界学派や構造主義的マルクス主義の、具体的歴史的状況に盲目な客観主義の立場からの抽象を、強く批判。〈ディスタンクシオン〉概念を生んだ、ブルデューの出発点の碑。
シュルレアリスムの写真芸術におけるパイオニアとして、また攻撃性のなかにユーモアを秘めたオブジェの制作者として著名であるのみならず、柔軟な創造力によって絵画、版画、映画など既成のジャンルを常に挑発し続けた芸術家、マン・レイがその晩年にフランス人作家を相手に真率にーいささかのエスプリとともにー自らの芸術哲学を披瀝する貴重な対話。
狂気と言説の深淵を掘り下げた実践の書。言語表現において理性と狂気は排除しあうか、それとも共に包括されてしまうか。ある尊属殺人事件の訴訟記録を通じてこの問題を追求する。
生き残った機長が明かす衝撃の真実。事故の真相はかく隠蔽された。ハイテクシステムの予期せぬ欠陥と巨大企業と国家の黒い思惑-。名パイロットが綴る孤独な闘い。
TIME元日本支局長、ベストセラー『MADE IN JAPN』の著者が描く現代日本の隠された素顔。
「国際作家会議」の提唱者である知識人界のリーダーと、大企業による美術界の支配に対して批判=挑発し続けてきた芸術家が、現代消費社会のなかで自律して生き抜くための戦略を呈す。
“怒れる若者たち”の映画が世界中を席巻していった。60年代末の時代状況を背景に、二人は何を目指したか、作品の成功は二人に何をもたらしたか、インタヴュー証言を織り込みながら追うドキュメント。
中国史上最高の傑作長編小説『三国志演義』。そのすべてを網羅した本格入門書が、ついに登場。魅力溢れる英雄たちが奔放に駆けめぐる全百二十話の物語を、わかりやすく凝縮。五百人を超える登場人物を豊富なイラストで紹介した「人物図鑑」をはじめ、役職・地名・難解用語の解説など、内容は盛りだくさん。三国志ファンも三国志ビギナーも、これ一冊で三国志がわかる。
1784年4月27日、それはフランス演劇史上の記念すべき日となった。ルイ16世の反対を押し切り、『フィガロの結婚』が初演されたのだ。時計技師から貴族に成り上がった希代の風雲児、ボーマルシェによる畢生の問題作である。四、五千人の行列が朝早くから劇場を囲み、開門と同時になだれ込んだ。圧死者も出たという。開幕時の騒動に劣らず、内容もまた過激である。貴族の堕落や不正の糾弾、思想・言論の自由の賛美、フェミニズム的視点からの男性中心社会への攻撃。階級制度への怨嗟に満ちた『フィガロの結婚』は、空前の大ヒットを記録した。この喜劇こそ、5年後のフランス革命の序幕であった。モーツァルトは即座に、ヨーゼフ2世の禁令に抗してオペラ『フィガロの結婚』をつくりあげる。以来このオペラは数多くの喝采を受け、ボーマルシェの分身たる『フィガロ』の自由の精神を永遠のものにしたのである。本書は、モーツァルト研究の第一人者である訳者の新訳と、ボーマルシェの波乱の生涯を描き出した作品解説により、その新たな姿をお届けする。
今日は歴史のお勉強!カロリーヌといっしょにむかしのくにをたずねてみよう。石器時代へ行っても、ローマ時代へ行っても、カロリーヌとゆかいな8ひきは、いつも元気いっぱい。