高音で聴かせる彼女の声の特別な輝きと潤いは高い評価を受けているが、低めの声域でも温かく滋味ある味を聴かせてくれる。細やかな感情の機微をしっとりと丁寧に歌い上げており、コロラトゥーラのテクニックのみに留まらない彼女の実力が証明されている。
手軽に本格的なクラシックが楽しめる“500円クラシック”シリーズの一枚。本作では、ノルウェーの巨匠・グリーグを収録。有名な「ペール・ギュント」やピアノ協奏曲をはじめ、「抒情小曲集」から珠玉の名品が味わえる。
ライカの神様の名人芸。軽妙洒脱なスナップショットで時代、街角、庶民、文人、パリまでをカメラにおさめた至芸の数々。
ときに過激に、ときに慈愛に満ちて、またときにスキャンダラスに、時代と都市と女を切り撮ってきた天才写真家・アラーキー。’70年代半ば「実戦写真教室」と題して日本各地を駆け巡り、アマチュアカメラマンに撮影術を伝授した天才の旅。それは彼自身の「写真へのセンチメンタルな旅」でもあった。軽妙洒脱、自由奔放な“童貞”作、ファン待望のフォト・エッセイ集を初文庫化。
夫婦ふたり、子供ふたりと犬いっぴき。どこにでもいそうな、ある家族の日常。何気ないけれどうれしくて、楽しくて、美しい。そんな瞬間を父親のカメラは写し出す。『日本ブログ大賞2006』写真大賞受賞。1日3万アクセスの大人気ブログが写真集になりました。
西田直孝と白尾隆によって校訂・出版された『40フルート小品集』。フルートで演奏される有名曲がほぼ網羅されていて、フルート学習者から音楽ファンまで、幅広く楽しめ役に立つアルバムとなている。
写真にとって表現とは何か、記録とは何か。1960年代後半から70年代にかけて、ラディカルな思考と実践を貫きながら激動の時代を駆け抜けた写真家が、自身の作品と方法の徹底的な総括を通して、来るべき時代の表現を模索する写真+映像論集。写真は「事物が事物であることを明確化することだけで成立する」ものでなければならないとし、“ブレ・ボケ”との訣別を宣言する表題作「なぜ、植物図鑑か」ほか、メディア社会における“芸術と政治”への先験的考察は、今も伝説的に語り継がれる。原著刊行から30年余を経て待望の文庫化。
ピカソ、デュシャン、ダリ、キキ、フルトンらとの交遊を交えて綴られた決定版自伝!写真作品95点収録。
仲間同士で相談援助力を高めていけるグループスーパービジョンの要素を取り入れた画期的メソッド。
聴きやすい内容ながら、決して甘口ではない。元クライズラー&カンパニーの竹下欣伸は、生音が重なる効果を良く知った好アレンジを今回も提供。アコースティック&近接感を強調した仕上がりからも、制作者たちの矜持が伝わる。広くない空間で、がっちり浸りたい音だ。★
いま切実に知りたい戦後昭和史の真実。その光と影の全貌を明らかにする写真半世紀。時代と格闘した瞬間、伝説がいきいきと躍動する全八幕の昭和名舞台。
写真とは何か?現代における写真表現や行為としての写真について、立ち止まらず、領域横断的に議論し尽くし、写真の「語りにくさ」を乗り越える。写真家・細江英公、石内都、美術作家・池田朗子といった作家や第一線で写真と格闘する研究者が十全な議論を繰り広げる。
真正面からBGM的な心地よさを目指した、ヒネリなしだが凝ったコンピ。クルマや騒がしい場所には向かないほど、選曲・演奏ともども、ごく柔らかな音楽がずらりと並ぶ。「ホワッツ・ニュー」「ドリーム」「恋に落ちた時」のコルネットの音を聴けば、作り手の意図が即座に諒解できるだろう。上質のまったり感。