ロラン・バルト最期のテクスト『明るい部屋』。亡き母への追悼の書であり、新たな小説性を模索する文学的な実験であり、写真が与える経験を思索する写真論であるその書で、バルトは何を問うたのか。
菅原一剛はフェルメールを高く評価する。写真家の彼がなぜ?それは絵の中で光の粒が動いているから。写真も同じ。よい写真の観かたを教えてくれる楽しくて美しい本。
寺山修司にとって“写真”とは何か。既成の芸術ジャンルに囚われることなく活動した寺山にとって、特別な意味をもっていた写真。現実なのか幻想なのか?東松照明、中平卓馬、森山大道、篠山紀信、荒木経惟らとの交流を辿りながら、寺山にとっての「撮る」ことの意味を問う。
澁澤龍彦らが愛した伝説的な文人の手になる、もうひとつの「写真小史」。「社会的幻想」を鍵語に、アジェ、クリュル、ケルテス、カーアン、カルティエ=ブレッソン、シュタイナート、ロニスなどに通底する戦間期ヨーロッパの根源的な不安の影を、また、かれらの作品に透けて見えるパリの街を、味わい深い独特の文体で自在に描く。写真批評黎明期ならではの豊かな果実。
こんなの写真じゃない!そんな作品に出会ったとき、この本を手に取ってみてください。最近の写真はわからない!それって、けっこう楽しいことかも。
少々頼りないけどひょうきんな父と、愉快な家族の物語。
大事なものを置いてきてまで、京都から上京することを選んだ2人。ルームシェアとともに始まった「それぞれの目標」に向けての日々を、写真と言葉で綴った2年間。それはありのままで、あまりに等身大な、日常の記録。
大正版“決定的瞬間”!著名な作家とカメラの衝撃的出会いをきっかけに世間を歩き出した一枚の写真。いかにして写真は日本人の日常に入り込んだか。
自分の「好き」が見つかります。さあ、カメラのファインダーをのぞいてみましょう。写真を撮ってアートするセラピーーフォトアートセラピー。
新発見の3枚の写真から「人類館」の写真を読む。帝国のショーケース:博覧会と“人間の展示”図版112点収録。『臺灣寫眞帖』60ページ収録。