テノーレ・レッジェーロの逸材として将来を嘱望されるシラグーザが来日の際に録音した12曲。流麗な喉とスリリングな高音を思う存分堪能できる。旋律の歌い回しに楽天的な甘さを感じる部分もあるが、伸び盛りの声を聴く喜びの前では些細な問題に過ぎない。
いつぞやTVから流れていた曲が、これでもかと収録時間一杯に入っております。それ以上でも以下でもなく、なんとなく買って聴いてみようか、という態度が正しい¥2,000。オリジナル音源というわけではないので、声楽曲や、アレンジ音源ものでは違和感が強いかも。
清春率いるSADS、2年ぶりのリリースとなるシングル。美意識を強く感じさせるバンドではあるが、曲はどれもある意味王道なロックであるところが彼らのいいところ。今回の曲もせつなさと激しさを同時に感じさせ、気持ちを高揚させてくれる。
デビュー以来30余年、通算15枚目となる、ヒゲとサングラスでおなじみのトリオ。シンプルでヘヴィなハード・ロックに聴こえるが、そこここに仕掛けられたスワンプな音遣いとラテン文学的屈折の展開にコクがある。小さい小屋で見るとカッコイイだろな。
不運のアイドル、ソニンのソロ・デビューにして、“裸にエプロン”ジャケが話題のマキシ・シングル。EEジャンプ時代と打ってかわって、初期タンポポの遺伝子を受け継ぐ、地方出身・お水系歌謡曲だ。ソニンのヴォーカルも飯田・石黒・矢口のいいトコだけを抽出したような雰囲気(なかでも石黒率高め)で、アイドル歌謡好きにはたまりません。★
絶大な人気を誇る速水奨が企画、原作、脚本、主演を務める“医楽ドラマ”第3弾。今回は友情出演として神谷明が登場。新田和人(声:高橋直純)とDr.HAYAMIのデュエット曲も聴ける。
コミックス『スクールランブル』のイメージ・アルバム。第4弾は、英国人を父に持つ京都生まれのハーフ、沢近愛理。TVアニメでもCVを担当する堀江由衣が、無敵の美人令嬢を見事に演じる。
通算8枚目となるアルバムの中に飯塚雅弓が描き出したのは、2004年という今現在の自分自身の感情を詰め込んだ日記のような歌たち。全体的に洗練されたポップスが主軸になっているのも、アンニュイな彼女の大人の心模様を具現化した成果。微笑ましい一枚だ。
子供のためとはいえ、広く音楽ファンが楽しめる曲集だ。ほんとに、田中カレンは感受性の鋭い人ですね。この曲集は絶滅の危機に瀕している動物をテーマにしていて、それだけに、哀しいくらい透明で研ぎ澄まされた音楽が、めちゃくちゃ美しい。仲道のピアノも温かい。★
弱冠25歳の黒人ヴィブラフォン奏者のデビュー作。彼のレコード契約を推薦したマルグリュー・ミラーも全面参加。スピード感、精妙なテクニックと、卓越した技術をすでに備えている。オリジナルのほかにウエス、モンク、スティーヴィー・ワンダーらのカヴァーも含む。
最高の音で楽しむために!