1990年のローマ大会を期に実現した3大テノール夢の顔合わせ。以来4年毎に催されたコンサートから聴き所を集めたベスト盤である。スピーカーから祝祭的気分があふれ出る豪華な歌の饗宴は日韓共同開催のワールドカップを盛り上げるタイムリーな企画だ。
現代のオペラ界を代表するスーパーテノール3人が競演するなんて…もう奇跡のようなコンサートだ。1990年7月7日、ワールドカップの前夜祭のカラカラ浴場、それぞれ得意のレパートリーで、美声を競い合う。この際、じっくりと芸風を比べてみたい。
オペラの有名なアリアを17曲も収録した、オペラに興味を持ち始めた人に最適な1枚。しかも、それぞれのアリアには、最良と思われる歌手の音源が選ばれ、質の高いコンピレーションとなっている。
プッチーニ最後のオペラ、未完の大作の名ライヴ録音。マゼールの指揮は多彩な音色と劇的な効果を導き、カレーラスはカラフ役でアリア「誰も寝てはならぬ」をドラマティックに歌い切っている。
カレーラスの94年のウィーンでのリサイタルを収めた『セレナータ』が価格を下げて再登場。グノー、マスカーニ、マスネ、ビゼー、レオンカヴァッロらのオペラ作曲家の歌曲を心を込めて歌う。
カレーラスの情熱的で美しいカヴァラドッシに感動。ポンスののびやかで滑らかな声だがドラマティックな歌もまた美しい。主役の声がもう少し熱ければ申し分無いのだが。往年の名バス、ターヨが堂守に出演していて、またびっくり。近年珍しい出来の良さ。