幸福な少女時代、最初の結婚、謎に包まれた失踪事件など、波瀾に満ちた前半生を、数々の未公開資料を駆使して描き出す、初の本格的クリスティー伝!
古代エジプトの王メンハーラの墓が発掘されたニュースは、いちはやく全世界に伝えられましたが、その直後に誰もが予想にしなかった事件が発生しました。調査の指揮にあたった考古学者とスポンサーがあいついで病死し、追いうちをかけるよううにスポンサーの甥が謎のピストル自殺をとげたのです。王の墓を荒した呪いと世間は騒ぎたてましたが、名探偵ポアロの小さな灰色の脳細胞は、事件の真相をみのがしはしませんでした…。表題作のほかに、ミステリーの女王アガサ・クリスティーの名作「首飾り盗難事件」と「チョコレートの箱」の2篇を収録。
ミス・マープルは、サンダース夫妻がいっしょにいるところを一目みたとたん、夫が妻を殺すつもりでいることが判りました。そして心配したとおり、悲劇は起きてしまいます。クリスマスの直前に、サンダース夫人は、保養にきていたホテルの自室で殺されてしまったのです。しかも夫にはたしかなアリバイがありました。だが、死体のそばに置かれていた帽子が手掛かりとなって、ミス・マープルは犯行の手口をみごとに見破ります…。表題作のほかに、ミス・マープルが話をきいただけで、事件の真相を言い当てる「青いゼラニューム」と「溺死」を収録。
ミステリ史に残る数々の名作・傑作を発表し、現代の作家にも大きな影響を与えたクリスティー。このミステリの女王の功績を讃えるため、ピーター・ラヴゼイ、ポーラ・ゴズリングら英国推理作家協会の実力派13人が結集して、彼女が活躍したミステリ黄金時代を舞台に短篇を書き下ろしました。古き良き英国探偵小説の楽しさに満ち溢れたクラシカルな短篇集です。
〈かべにプリンをうちつける〉とは、ぜったい不可能なこと、という意味。環境問題に目ざめた少女が、友だちと一緒に身近な環境破壊に立ちむかっていく。厚いかべにぶつかって傷つきながらも、あきらめず、一歩一歩進んでいく成長のプロセスを、明るくコミカルに描く。
広い世界を見てみたい、だれかの役に立ちたい、と旅に出た犬さん。どういうわけか、ゆく先ざきで騒動をおこしてしまいます。心やさしい子どもと大人のための童話。
ローマの法王庁から依頼を受け、ヴァンパイアを退治する特殊部隊『チーム・クロウ』。今度の作戦でも多くの隊員を失った。だが、隊長のクロウは意外な人物を雇ってきた…。いったい彼は何者なのか。チームは新たに同行することになった女性記者の過去を探るうちに、ヴァンパイアの複雑に根をはったあやしい魔力のなかに引き込まれていく…。
本書は、パステル画に必要な基本テクニックから上級スキルまでをマスターするのに役立つ実戦的な技法書。
「体系」が放棄され、「普遍的真理」が疑われる今、フランス哲学は複数的な真理の領域の再構築を試みる。人文社会科学・自然科学・芸術の問いかけと結びつく哲学的議論の現状を紹介。