『そして誰もいなくなった』『オリエント急行の殺人』をはじめ、多くの傑作を残した“ミステリの女王”アガサ・クリスティー。彼女は1890年、英国の海辺の避暑地トーキイで生まれた。空想好きで内気な娘だったアガサはどのように愛に目覚め、電撃的な結婚をしたのか。夫と共にでかけた世界一周貧乏旅行のてんまつ、不滅の名探偵ポアロはいかにして生まれたかー数々のエピソードを盛り込み、作家自ら語る知られざる実像。
『アクロイド殺し』の斬新なトリックは、ミステリ界に大論争を巻き起こした。だがその直後、アガサは突然失踪する。売名行為と非難されたこのスキャンダルの真相は。世界的ベストセラー作家があえて別名義で普通小説を書いた真意は。クリスティーが読者と家族のために仕組んだ最後の企みとは。いくつもの栄誉を受けながら、あくまでもひとりの女性として愛に生きた波乱の生涯を初めて明かした傑作自伝。
第2次世界大戦末期の、荒れはてたイタリアを舞台に、孤児グイドら“小さな魚”たちが、たくましく生きていく姿を描く。改訳新装版でおくる、1970年度第16回課題図書にも選ばれた戦争児童文学の傑作。小学校高学年からおとなまで。
古代エジプトの王メンハーラの墓が発見されると大さわぎになったが、その直後に事件が起きた。調査の指揮にあたった考古学者とスポンサーがあいついで病死し、さらにスポンサーの甥が追いうちをかけるようにピストル自殺をとげた。王の墓を荒らした呪いだと、世の迷信ぶかい人たちは古代に滅亡した王国の魔力を語るが…。名探偵ポアロが真相をあかす。表題作の他に二編収録。
ノーベル医学生理学賞に輝いた著者が宇宙における生命の誕生、進化、その未来を壮大なスケールで描く生命科学の金字塔。
デモクリトスから2500年、原子はその姿をはじめて私たちの前に現わした-ギリシア以来の物理学の歴史と、アインシュタインとボーアの論争など、量子力学の流れを巧みな文章で綴る科学エッセイ。
鬱蒼たる森と清流。ここはロッキー山脈をあおぎみるモンタナの原野。織物会社のオーナーが率いる富豪一族の冒険ツアーが始まった。しかし、旅はのっけから落馬事故が続き、不穏な雰囲気に包まれる。そして、遂に殺人が…。参加メンバーそれぞれが隠れた動機を持っていた。興奮のアウトドア・ミステリー。
幼児のためのシュタイナー教育。子供の創造性やファンタジー、そしてのびやかさをどう育んでゆくのか。家庭での、また友人たちとのグループでの毎日の育児のなかにシュタイナー教育の考え方をいかすための、新しい育児読本。
子どもにも、いろいろなやみはあります。教室ではすきな子のよこにすわれない。きらいなとなりの子からはさんざん意地悪される。朝はパパのところから学校へ行き、学校からはママのところへ帰る。夕方にはまたパパのところへもでらなくちゃならない。聞いているだけでもくたびれてしまいます。そんなアンナの力になってくれる人はいないかしら。いました。つよい味方の小人さんが…。アンナの耳の奥に眠たがりやの小人が住みつきました。さびしいときや退屈なときは話し相手になってくれるし、なやみごとには手をかしてくれます。でも、おせっかいがすぎて…。
たたが車のタイア1本換えるのに助けを求めてきた男。あの優男が連続殺人鬼だったとは。欧打され、レイプされ、生きながら火で焼き殺された5人目の犠牲者レベッカ。ところが彼女だけは、何者かの力で生き返ってしまった。しかも最後に目に焼きついた残像、殺人鬼そのものの姿と化して。「元に戻りたければ奴を追え」何者かの命に追跡を始めるレベッカ。だが行く手には警察が待ち受けていた…ドライヴ感溢れる異色のスリラー。