第二次大戦前夜、プリンストン大学に学ぶ青年ローレンスは、数学への興味を同じくする英国人留学生チューリングと出会う。やがて彼らは、戦争の帰趨を左右する暗号戦の最前線で戦うことに…それから半世紀、ローレンスの孫ランディもネット技術者として暗号に関わっていた。彼は大戦との因縁深いある策謀に巻きこまれていくが!?暗号をめぐり、二つの時代ー第二次大戦中と現代で展開される情報戦を描く冒険SF大作。ローカス賞受賞。
誘拐・監禁・奴隷契約。奇妙な“ヘッドボックス”は悪魔の発明のほんの入り口だった。
七年間にも及ぶ陵辱の日々。この世の地獄を生きぬいた若き女性の心の軌跡。
解読困難な暗号エニグマで通信を秘匿するUボートと戦う連合軍支援のため、英国のクフルム島に派遣されたローレンス。彼はこの島の沖で座礁したUボートを調査中、エニグマよりはるかに高度な新型暗号と金塊を発見する。時は移り現代、ランディはネット事業のためフィリピン沖で海底電線敷設中、沈没した大戦中の潜水艦を発見する。半世紀の時をへだてたこの二隻の関係は?そして、交錯する事件の裏に隠された秘密とは…。ローカス賞受賞。
コーヒーショップで働くサムは知的障害のため7歳の知能しかもっていない。そんなサムの宝物は愛娘のルーシー。慣れない子育てに奮闘しつつも、ひたむきに愛を注いでいる。優しい仲間たちにも囲まれ、幸福な日々を送るふたりだったが、ある日、悲劇が襲う。父親の知的年齢を追い越してしまったルーシーが学ぶことを拒否しはじめたのだ。心配した担任教師からソーシャルワーカーが派遣され、ルーシーはサムのもとから連れ出されてしまう。もう一度ルーシーと暮らしたい。父親失格の烙印を押され落ちこむサムだったが、敏腕女性弁護士リタとともに、裁判に出ることを決意する。なぜなら、誰よりも自分がルーシーを愛しているからー。はたしてふたりは幸せな日々を取り戻すことができるのか。せつないほどに無垢な愛、親子の絆に涙する感動の物語。
ローレンスがその存在を発見した新型暗号アレトゥサ。日独間の一部の通信文にしか出現しないこの特殊な暗号に歯がたたない情報部を尻目に、ローレンスは自ら考案した電子計算機を用いて解読に取りかかる。その半世紀後、親族会議出席のため帰郷したランディは、たまたま目にした祖父の遺品の中にアレトゥサの調査記録を発見する。謎めいた祖父ローレンスの業績を追い、ランディは歴史の闇に消えた事実を探りはじめたが…。ローカス賞受賞。
すべては絵画からはじまった。トールキンの自筆画によるビルボやガンダルフ、ミドルアースなど、作品に登場する人物や世界の作者自身のイメージを描いたトールキン・ファンタジーの原点。未公開をふくむ200点の貴重な自筆画を収録。
本書は、なぜ女性がセルフ・エスティームを持ちにくいのか、セルフ・エスティームが低いとどんな問題が起こるのか、そして、セルフ・エスティームを高めるためにはどんなテクニックがあるのかを、たくさんの実例をまじえてわかりやすく書いている。紹介されるエクササイズは、どれも特別なセッティングを必要とせず、すぐにでも取り組めるものばかりである。
マースドン荘のあるじモールトレイバーズ氏が、農園のはずれで、死んでいた。横にはカラス撃ち用の小さなライフル銃が…。しかし、遺体には口のまわりに、すこし血がついているだけで、銃で撃たれたあとはない。検死した医師も、胃潰瘍による内出血だという。ポアロとヘイスティングズ大尉は、とつぜん夫に死なれた、若く美しい夫人に、ふかい同情をしめした。
アレトゥサ暗号の謎を追うローレンスは進撃する米軍に同行、暗号電文の発信地フィリピンへ向かった。彼は、その地で日本軍が隠した莫大な金塊とアレトゥサの意外な関係を知ることに…半世紀後、ランディもアレトゥサに挑んでいた。彼は資金難のデータヘブン事業を救うため、祖父の遺した記録をたどり、日本軍の金塊探索に赴くが…!?半世紀の時をへだて、幾重にも交錯してきた謎と冒険の物語は、今ここに大団円を迎える。ローカス賞受賞。
「女のゴシック」「パロディ」「ニュー・ゴシック」-ラドクリフ、オースティン、C.ブロンテが、それぞれの文学個性に合わせ、型どりを与えた織物、そのテクストの木肌を味わう。
なぜマネジャーは、コーチングが下手なのか?いちいち口出ししてしまう、「何をやってるんだ!」と叱ってしまう…そんな上司ではなく、信頼される「コーチ」になるためのスキルが、具体的なサービスの場面に即して学べる。
治療者のための認知療法の実践的な手引書が初登場。うつ、不安、パニック障害、適応障害、トラウマ、摂食障害、物質乱用、人格障害など、さまざまな症状をもつクライエントへの対応の仕方を、『練習帳』を使いながら、具体的な逐語録によってわかりやすく解説。
女性ヌードを「表現」し「鑑賞」する西洋美術史の伝統はいつ始まったのか?ギリシャ美術史研究の第一人者がフェミニズム的視点により、古代の人々にとってヴィーナス(アフロディテ)はいかなるものであったかを解明した名著の翻訳ついに成る。
本書で目指すのはーMBAだけに可能であり、大学ではあえて冒さないような思い切った方法でー一流校のMBAプログラムが扱う主題の核心をずばりと突いて、明快かつ簡潔に差し出すことである。主要な概念を解説するにあたって、できる限り実際の例をあげ、要点をまとめ、概要を示すよう心がけた。著者が集めた32冊の事例バインダーと、授業で用いた資料とノートのなかにうずもれていた知恵の精粋が収められている。
こどもから大人まで、みんなが知っているクリスマスの定番曲を一挙に収録。