自身のレーベルを立ち上げ、初のセルフ・プロデュースとなるニュー・マキシ。タイトル通りグルーヴィーなロック・ナンバーのタイトル曲と、王道ラクリマ・サウンドのカップリング曲を収録。
練達のバロック・ヴァイオリン奏者がソロとしての本領を遂に発揮した文字通りの入魂作。英仏の著名アンサンブルでリーダーを歴任、近年はクリスティの下でレザール・フロリサンを率いてきた。気心の知れた両者の真剣勝負は疎かには聴き流せない迫真力だ。★
燦々と太陽の輝く夏の浜辺で、リゾート気分を満喫しながら屈託なく過ごす。このルービンシュタインの健康的でネアカなベートーヴェンを聴くと、ついそんな気分になってしまう。しかも指揮者とオケが、そんなピアニストの解脱の境地に達していないのも楽しい。
ブラームスは何と、1954年のステレオ録音。いささか響きは浅いが、年代を考慮すれば破格の高音質。見通しが良く、精悍なライナーと若々しく風格のあるルービンシュタイン、正統派の名演。ベートーヴェンは全体の音質、ピアノの瑞々しさがいっそう際立つ。
ドイツ・リートの期待の星、ゲルハーエルが「冬の旅」を録音。張りのある瑞々しい声が失恋した若者を生々しく描く。表現の幅が非常に広く、その歌唱は、歌っているというより、語っているといった方がよいところさえある(特にささやきのような表現)。
“ブラジルのエンヤ”の異名を持つ女性ハーピスト、クリスティーナ・ブラガ。とはいえ、そのサウンドはサンバの熱狂からは極北に位置する。バラード主体の曲調、卓越した演奏テクニック、透明感のあるスキャットは、ある意味究極のエステティックですな。
アーケード版ゲーム・シリーズ3作のオリジナル曲を網羅した完全盤。しげの秀一の描くレースの世界を音で鑑賞できる。同発のPS2版『スペシャルステージ』サントラと合わせれば、まさに完全。
いかにも小回りの利かなさそうなトロンボーンを駆って古典コンチェルトの小気味良さを聴かせてくれる。語源を辿れば“大型トランペット”となる歴史ある楽器ながらも名手の不在から日陰の身(?)。200年前の名手のための作品を現代の名手が再現した。
前作から1年8ヵ月ぶりの5thアルバム。新生“ラクリマ”が自分たちのレーベルを立ち上げ、セルフ・プロデュース&レコーディングで制作した意欲作。ツアーで高まったテンションがみなぎる。