出版界に秘められた“日常の謎”は解けるのか!?体育会系な文芸編集者の娘&定年間際の高校国語教師の父。
帆奈がバーで隣り合ったイケメンは、死神だった!?死神は、これまでに幸せを感じたことがないらしい。なぜなら幸せを感じた瞬間…(「幸せな死神」)。貧乏神に取り憑かれていた雅人。そうとは知らず、彼は冴えない自分の人生を“小吉人生”と呼び、楽しんでいたのだが…(「貧乏神の災難」)。人生の大切なものを見失った人間の前に現れる神々たち。その意外な目的とは?優しさとせつなさが胸を打つ連作短篇集。
男の生活と肉体は、危機に向って絶えず振りしぼられた弓のように緊張していなければならないー。平和ボケと現状肯定に寝そべる世相を蔑し、ニセ文化人の「お茶漬ナショナリズム」を罵り、死を賭す覚悟なき学生運動に揺れる学園を「動物園」と皮肉る、挑発と警世の書。死の一年前に刊行された、次代への遺言。
崩壊した銀行不倒神話。給料もポストも減り、逆境にさらされてもー銀行員(バンカー)よ、顔を上げろ!融資課長・半沢直樹の意地と挑戦を描く痛快長篇。
アメリカに、13年、あるいは17年に一度だけ何億匹も大量発生し、数週間だけ凄い声で鳴き交わして死んでゆく、へんてこなセミがいます。どうしてそんなに長い間地中にいるの?13年と17年なのはなぜ?日本人の科学者が初めて解いた、奇妙な「素数ゼミ」の秘密。
「マイブーム」「ゆるキャラ」の名づけ親みうらじゅんの「一人電通」式仕事術を大公開!
どれだけ歩きつづければ、別れを受け容れられるのだろう。幼い息子を喪った父、“その日”を前にした母に寄り添う少女。-生と死がこだまする、ふたりの巡礼の旅。再生への祈りをこめて描かれた傑作長編小説。
上司との不倫に破れて自暴自棄になっていたあたしは、平安時代にタイムスリップ!女官・小袖として『源氏物語』を執筆中の香子さまの片腕として働き、平安の世を取材して歩くと、物語で描かれていた女たちや事件には意外な真相が隠されていたー。ミステリーをはじめ幅広いジャンルで活躍する著者の新境地。
悪鬼の所業と言わば言え。土方の遺影を託された少年隊士と斎藤。二人の縁は慟哭の結末へ。浅田版新選組の真骨頂。
東京地裁が下した判決は二人の被告の明暗を分けた。毎朝新聞記者の弓成亮太は無罪、元外務省高官付き事務官・三木昭子は有罪に。週刊誌に発表された昭子の手記は波紋を広げ、妻の由里子はある決意をかためる。「知る権利」を掲げて高裁を闘う弁護団の前に立ちふさがる強大な国家権力。機密は誰のためのものか?緊迫の第三巻。
2010年6月、私は急性白血病だと告知された。愛してくれる人たちがいるから、なるべく死なないように頑張ろう。たくさんの愛と勇気、あたたかな涙と笑いに満ちた壮絶な闘病記。
悪しきものに取り憑かれてしまった人間たちの現実が崩壊していく…。百鬼夜行長編シリーズのサイドストーリーでもある妖しき作品集、十三年目の第二弾。京極夏彦・画、書下ろし特別附録「百鬼図」収録。
元ヤンキーでホストだった沖田大和の生活は、小学生の息子・進が突然に夏休みに現れたことから一変。宅配便のドライバーへと転身し子供のために奮闘する。そして冬休み、再び期間限定の親子生活がはじまるが、クリスマス、お正月、バレンタインとイベント盛り沢山のこの季節は、トラブルも続出で…。
あらゆる人々が遊んで暮せるユートピアか?一部の人々だけが豊かになるディストピアか?AIの発達でほとんどの人が仕事を失う近未来を、気鋭の経済学者が大胆に予測する。
男が電車に飛び込んだ。現場検証を担当した鑑識係・工藤は、同僚の拳銃を奪い自らを撃った。電車の運転士も自殺。そして、拳銃を奪われた警察官も飛び降りる。工藤の親友の刑事・永瀬遼が事件の真相を追う中、大手製薬会社に脅迫状が届く。「赤い砂を償え」-自殺はなぜ連鎖するのか?現代を映し出した、書き下ろし傑作!
現在のミステリー界をリードする六人の作家による豪華すぎる一冊。最愛のひととの別れ、過去がふいに招く破綻、思いがけず露呈するほころび、知的遊戯の結実、コロナ禍でくるった当たり前の日常…。辿り着く先は、人間の行いによる帰結なのか、神様の差配によるものか。読み解き方も楽しみ方も六人六様の、珠玉のアンソロジー。
みなもとのよしつねーその名はつねに悲劇的な響きで語られる。源氏の棟梁の子に生まれながら、鞍馬山に預けられ、その後、関東奥羽を転々とした暗い少年時代…幾多の輝かしい武功をたて、突如英雄の座に駆け昇りはしたものの兄の頼朝に逐われて非業の最期を迎えてしまう。数奇なその生涯を生々と描き出した傑作長篇小説。
晴明と博雅は俵藤太とともに、平将門の死の謎を追ううち、将門の遺灰を盗み出した者がいたことを突き止める。事件の裏に見え隠れする将門との浅からぬ因縁。誰が、将門を復活させようとしているのか?そして、その背後に蠢く邪悪な男の正体とは?ラストまで息をつかせぬ展開と壮大なスケールで読ませる人気シリーズ長篇。