一九九〇年代以降、大江健三郎、高橋源一郎、阿部和重らが目指し達成したものとは?金井美恵子、吉本ばなな、川上弘美らが捉えていた、より繊細な感情はどのように描かれたのか?-同時代の小説家による作品の意義と新しさと面白さを徹底的に読み解き、はじめて現代文学にふれる読者に向け、深く強く、そしてわかりやすく示す、本格的で斬新な文芸評論集。第七回桑原武夫学芸賞受賞。
1946年から51年まで、沖縄はケーキ(景気)時代と呼ばれていた。誰もがこぞって密貿易にかかわる異様な時代。誰にも頼れないかわりに、才覚、度胸ひとつで大金をつかむことができた時代であった。彼らから「女親分」と呼ばれた夏子は、彼らの上に君臨したわけではない。貧しかったが夢のあった時代の象徴だった。十二年におよぶ丹念な取材で掘りおこされた、すべてが崩壊した沖縄の失意と傷跡のなかのどこか晴れ晴れとした空気。大宅壮一ノンフィクション賞に輝いた占領下の沖縄秘史。
斯界の第一人者によるArts Therapy入門書。待望の新版化!徳田良仁氏「芸術療法の現在」を「芸術療法総論」に改題。共著者に伊集院清一氏を迎え、大幅にアップ・トゥー・デート。中井久夫氏「芸術療法の有益性と要注意点」を増補。判型をA5判横組に変更。ゆとりのある組み方で初学者の読みやすさと使いやすさに配慮。
おとなの恋の残照ー過去ある50代の男女は幸せになれるのか?!妻は、夫はどんな恋をしているのだろう。それぞれの「恋のあとさき」
やはり彼らは、只者ではなかった。入試倍率は東大のなんと約3倍。しかし卒業後は行方不明者多発との噂も流れる東京藝術大学。楽器のせいで体が歪んで一人前という器楽科のある音楽学部、四十時間ぶっ続けで絵を描いて幸せという日本画科のある美術学部。各学部学科生たちへのインタビューから見えてくるのはカオスか、桃源郷か?天才たちの日常に迫る、前人未到、抱腹絶倒の藝大探訪記。
ライブ、ダンス、演劇、ミュージカル…舞台芸術を誰もが楽しむことができるように、文化施設や舞台をつくる人々に何ができるのだろう。人々とアートの間の「障害」をなくし、つなぐ、新しい「サービス」の実際がわかる初めてのハンドブック。多様な人々が生きる社会のデザインに向けて。
音楽プロデューサーの塩原達也はバツイチ独身の五十歳。良き友人となった前妻と、セックスを愉しむ愛人がいたが、「母親の行方を探している」という二十九歳の奈緒と出会い、急速に惹かれる。関係を迫る塩原に対し、彼女の望む性愛の形は変わったものだったが、徐々に甘美な毒にとらわれ、禁断の世界へとー。
裕福な家に嫁いだ千代と、女中頭の初衣。「家」から、そして「普通」から逸れてもそれぞれの道を行く。
日本が生んだかけがえのない武道である「空手道」。基本、型、組手の練習を繰り返し、修練を積むことで技術を習得し、心身を高めることができる。本書では、伝統ある空手道の正しい技を、豊富な写真と動画で詳しくわかりやすく解説。なにより大切な「基本」をしっかり身につけ、空手道の神髄を体感してほしい。