タイトルにある要素が入ってるのはもちろんのこと、またそれに留まらずヒップホップ的なテイストやデジ・ポップ的なテイストもあり、音楽性の守備範囲は広い。タイアップ・ナンバーも3曲あり、今時の音といっていいだろうか。
彼女の路線を考えればハウスに傾倒するのは至極当然の論理だが、ここまで、そのエッセンスを散りばめてくれるとは驚愕だ。タイアップ曲が(2)(3)(4)(6)と並んで下世話なアルバムに感じるが純粋に音だけで判断しても近年の代表作となるのは確実な1枚。
オーケストラをバックにしたスタンダード集。こういうシチュエーションが彼女にいちばんよく似合う。とてもゴージャスなヴォーカル・アルバムになっている。デヴィッド・ベノワ、ピーター・アースキンなど、ゲストも豪華。
先頃のボニー・ジャックスに続いて、由紀さおりと安田祥子の姉妹が“日本の歌曲のスタンダード”と呼べる歌を抒情歌、ホーム・ソング、流行歌などから選んで歌っている。昔の大人の歌を再評価し、曲が本来持っている魅力を引き出すべく歌っている。