本書は、一般教育の講義「ジェンダー論」のテキストブックとして編集したものである。これまで編者らの大学で女性学を担当してもらった人を中心に、個別のテーマ・問題について、どんな議論が展開され、どんな論点が深められなければならないかを書いてもらった。さまざまなテーマを私たちの日常生活にそくしてできるだけ具体的に考えることができるように心がけた。
明治後期から高度成長期に至る、女性事務職の「意味」の変遷。職場に「男女の差異」を見い出す視点の生成を具体的に追求する。
「高齢者問題は女性問題」という言葉がよくあらわしているように、社会福祉の課題はジェンダーと密接に関わっている。社会福祉の内部に構造化された倫理-道徳、価値観が、社会福祉と女性の関わりを一定に規定しているからである。このような「負の倫理」を各章で取り上げ、社会福祉とジェンダーの新たな関係を提起する。
Kent Beckらによって提唱されているソフトウェア開発プロセス、XP-eXtreme Programmingの実践方法を解説します。XP開発サイクルの各ステップの詳細を、著者らの豊富な経験にもとづいて、具体的に、分かりやすく、ていねいに解き明かします。本書が提供する適切な指針・助言がXPの実践を成功へと導くでしょう。
古今集と源氏物語をジェンダーの視点から分析し、中世以降の女性和歌懐紙作法の変遷を追い、近代小説における女性像の持つ意味に迫るー平安朝から明治期までの諸作品に新たな光をあてる五編を収録。
ジェンダー・フリーを支援できるような、あるいは既存の理論、制度、常識の中のジェンダー・バイアスを的確に掘り起こすような、心理学の研究とはいかなるものであろうか。それを具体的な研究で示したのが本書である。本書はジェンダーの視点を取り入れた心理学研究とはいかなるものかを、家族関係、教育・学校生活、社会生活、臨床・実践の4分野の中から、32編の優れた研究を選んで、具体的な実証研究を通して明らかにしたわが国初の研究案内の手引き書である。ジェンダー研究に関心をもつ学生、大学院生、研究者の必読書。
ひとが女/男で“ある”ことは、そのひとのすべてを物語るわけではない。ジェンダーは、性、民族、人種、階層、地域などにまつわる言説と複雑に絡み合って構築されているからだ。本書は、ひとが女/男で“ある”ことの経験を理解し、この複雑に絡み合う言説を解きほぐす試みである。
ジェンダー法学は、既存の法律学をこれまでにない視座から批判し、既存の法制度や学問の領域にたって、性別による社会的不平等を是正しようと試みる。女性の普遍性、男性の特殊性の事実に目を向け女性の視点と経験が生かされることが、真の男女共同参画社会実現の第一歩である。新しい学問領域であるジェンダー視点から法学を学ぶ最新のテキスト。法改正と社会の動向をキャッチした充実の第2版。
本書は、性同一性障害の理解を深めることを通じて、今日、日本のジェンダー・ケアが進んでいる方向に疑問を呈し、新たな視点から性別違和感に苦しむ人々に対する心理・社会的支援の重要性を訴えようとするものである。また、本書は、これまで議論されることの少なかったジェンダー・アイデンティティの形成/再形成課程に目を向けることで、ジェンダーをより動的なものとしてとらえなおそうと試みる。
ジェンダー理論発展のてめに。科学的社会主義は、現代フェミニズムからの問題提起をどう受け止めるか。マルクス、エンゲルスの古典に立ち返り、史的唯物論の立場から家族やジェンダーの問題を明らかにする。
「男女共同参画」でフェミニズムの課題は解決するのか。そもそもフェミニズムとは何か。「男なみ」をめざすことで袋小路に入り込んでしまった(リベラル)フェミニズムの思想的な落し穴を指摘し、国家暴力と対抗暴力とを問わず、社会のなかの暴力的な構成=男仕立ての「死ぬための思想」を根源的に批判。国家、暴力、ジェンダーという問題系をめぐる近年の議論を再構成し、「弱者が弱者のままで尊重されることを求める思想」としてのフェミニズムの立場から、人間らしく生きるために今なにが問われているのかを明晰に論じる。幅広い活動を展開する著者の問題関心を結節するとともに、その思想的な中核を浮彫りにする重要な一冊。
タイガー大越4年ぶりの新作。ドラムレスで、チェロやパーカッションを加えたという、アコースティックでユニークな編成で、彼のトランペットがメロディを朗々と歌い上げていく。その力強いトランペット・サウンドと、間を有効に活かしたアンサンブルが感動的だ。