「あることを言いながら、別のことを意味する」アレゴリー。そこに潜む排除と抑圧の構造とは?アメリカとアメリカ文学を“ジェンダー”と“ゴシック”で読みなおすーポカホンタス物語から『羊たちの沈黙』まで。
誰も他人と同じようには働けない。人間を部品と化す規律化。それに抗する可能性を、戦後の「主婦」や「障がい者」の運動に探る。労働とは何か、ジェンダーの視点で問い直す。
日本社会のアクチュアルな分析、人間的な価値、総合的な視野、21世紀のグローバル・スタンダードへ、社会形成へのオルタナティブな視角。
シジフォスのように反復・変奏する、性やジェンダーをめぐる女性の思想。近代日本において、「女性」としてのジェンダー・アイデンティティを持つ者たちが手探りで言語化してきた多様なテキストを収録。「家族と性役割」「性、愛」「性を売る」「権利と解放」の4つのテーマから、フェミニズム思想の展開をたどる。
女性教化と雑誌メディア、その全体像把握に向けて。戦前期の女性教化とその関係雑誌について、真宗を事例にその実態に迫った論考と当時を代表する雑誌『婦人雑誌』の総目次を収録。関係資料の散逸が著しいなか、著者長年の資料蒐集によって垣間見えた一側面を提示する。
デパート、スーパーで働く女性たち。女性労働の特殊性を過度に強調したり、不利を告発したりする「ジェンダー・ステレオタイプ」の分析を斥け、今日的状況にふさわしい労働組織変革の方途を探る。
本書では、性別職域分離をめぐる問題について、ブルーカラー男性職種への女性の参入を事例として取りあげつつ検討している。労働現場に足を運び、労働者の生の声を拾いあげながら、各職場のルールが何を要因としてどう変わり、女性労働者や男性労働者、そして労働組合や経営者が、それをどのように捉え、いかに対応しているのかを具体的に解明した。性別職域分離の縮小の内実を分析し、今後の展望を明らかにしている。
仕事と子どもの間で引き裂かれつつ、格差構造を生き抜いている現代女性。その複雑な状況を、豊富なデータを用いて明らかにする。
スニーカー縫製工場と国際政治、女性兵士と家父長制、日常生活と国家安全保障の関係とは?“フェミニスト的好奇心”で加速する軍事化のしくみを照らし出す。
世界最高水準の研究教育拠点形成を目標とする平成15年度21世紀COEプログラム(社会科学分野)の1拠点として、東北大学「男女共同参画社会の法と政策-ジェンダー法・政策研究センター」が採択された。この拠点は、21世紀の日本と世界がめざす男女共同参画社会形成のための理論的課題を、法学および政治学を中心とする視点から明らかにし、「ジェンダー法・政策」研究という新たな学問分野を確立するとともに、ジェンダーセンシティヴな若手研究者・法曹実務家・政策担当者等を育成することを目的としている。また、研究教育の成果を世界に発信してアジア地域と欧米の諸機関をつなぐネットワーク拠点を形成し、地方公共団体・弁護士会等とも連携して、研究成果を政策実践にフィードバックさせることをめざすものである。
既成の戦後論/民主論/占領論はなにを語らないのかー。敗戦後という時空間、ジェンダーというまなざし、東アジアという問題領域を照射し、戦後を歴史化して、戦後思想の政治性を射抜くフェミニズム文化批評。
女性の人権保障、地位向上、男女平等の推進に果たした条約の大きな役割を分析。ジェンダー平等社会を形成し、条約を定着させるために。