第二次世界大戦中のロンドン郊外で、足と翼に障碍を持つ一羽の小スズメが老婦人に拾われた。婦人の献身的な愛情に包まれて育った小スズメは、爆撃機の襲来に怯える人々の希望の灯火となっていくー。ヨーロッパやアメリカで空前の大ベストセラーとなった英国老婦人と小スズメの心の交流を描いたストーリーを、梨木香歩が完訳。
社会という怪物から押しつけられた価値観で、十把ひとからげの庶民。庶民とはいったい誰か?そして私たちは何者なのか?今こそわたしたちは自覚をもって為政者の支配から脱出すべきではないか。
ティムは両方の手で小鳥をつつんでそうっとゆっくり歩きます。大人はどうしてこんなにおし合うんだろう!でも、ようやく少しすきまができました。ティムにはまた空が見えました。そしてそこにお母さんがいたのです。少年の不安と成長を描いた名作絵本の復刻刊。
これは面白い!権力の扉・男とおんな。業平、政子、春日局、真紀子、もちろん純一郎も。独自の視点から精妙な筆致で描きあげた手鏡綴、ここに贈る。現代人必読の書。
無敵とは敵をも味方にすること…。20年間無敗の男・桜井章一がはじめて明かす「勝負」の神髄。
スズメの暮らしについては、わからないことだらけです。この本は、40年以上スズメの研究を続けてきた著者が、どのようにしてスズメを研究してきたか、そして、それによって何がわかったかを、わかりやすく紹介しています。小学校高学年〜。
もぐらのクルテクでおなじみズデネック・ミレルが贈るチェコの名作絵本が初邦訳化。
「だんだんなに色?みかん色アジにイワシにうろこ雲おばなふりふりないしょのみちくさ…」優しい色彩に彩られたねこたちの、四季折々の花にかこまれた暮らし。読み聞かせにも最適、ねこたちが楽しく息づく、心はずむ絵本ができました。
読解練習ばかりでは、会話力はつきません。話す力をつけるには、日本語から英語に即座に訳していく訓練が必要なのです。本書は、だれもがよく知っている昔話を題材に、簡単なセンテンスを即座に英訳してしゃべる、もしくは書く練習ができるテキストです。これで、英語を組み立ててアウトプットする力が格段に上がります。英訳する際の、出だしと途中の単語のヒントと、使用語彙のヒントもついていて、まるでネイティブの英語教師がそばで指導してくれているような感覚です。ヒントを手がかりに訳すもよし、ヒントなしでチャレンジするもよし、また、ひとりでぶつぶつつぶやくのもよし、紙に書き出すのもよし。取り上げたのは、昔、どこかで聞いたことのあるお話ばかりですから、子供に戻ったような気持ちで、クイズ感覚で取り組めます。
日本海側に位置する、とりたてて特色のない雪国・X県。地産地消の食べ物、整った子育て環境、健康長寿。X県を彩る言葉は女たちを縛り付けて、放さない。30歳の蒼子は、代々X県に土地を持つ家の一人娘。夫と二人きりで、自らの実家で穏やかに暮らしていた。彼女が自分の姿を重ねるのは、隣家を守り続けてきた番犬トウマ。年老いたトウマは、飼い主の母娘に虐げられていた。蒼子はまだ知らない。彼女を取り巻く人々の悪意が、幸せの裏で膨れあがっていることを。「隣犬トウマの破顔」ほか、X県で暮らす6人の女性の幸せの歪みを描く、連作小説。
ナマリ千代は、朝鮮でそして日本で、両親や兄弟、夫や子ども・孫を殺され、一人長崎にいた。島原の乱後、農民の子として育てられたジュリア須美は、困窮のため大坂の新町遊郭に売られ、太夫(小太夫)となる。人にはマリア様との果たすべき「御約束」があると信じていた二人。千代の「御約束」は須美に仕えることだった。そして、須美の「御約束」となった壮大な企てを実行に移そうとしていた…。