上方落語の人気者・桂枝雀が、落語の魅力と笑いのヒミツをおもしろおかしく解きあかす本。古典中の古典「寝床」「宿替え」から新作「雨乞い源兵衛」まで、持ちネタから選んだ落語五席を紙上で再演。さらに五回の対談で「笑いのメカニズム」について考えをめぐらし、落語のサゲを四つの型に分類してみる。
スズメと他の小鳥を見分けられれば、身の周りにいるたくさんの野鳥に気づく。カラスを知ろうとすれば、都市や文明のあり方まで考えさせられる。たかが鳥とあなどるなかれ。そこかしこで日々さまざまなドラマが展開されているのだ。散歩ついでに鳥たちを観察するだけで意外なほど面白い世界が開けてくる、野鳥入門書の決定版。
スズメのチュンは、ヒナのとき、死にそうな状態でひろわれて、獣医の竹田津先生のところへ持ちこまれました。すっかり元気に成長して、家族の一員となったチュンは、どうやら、自分を人間だと思っているようです。一羽の小さなスズメとの生活をつづった、森の獣医さんのゆかいな動物日記。小学中級以上向き。
舞台はイタリア・ミラノ。雌すずめのチネッタは、古い大きな教会の、東側の塔で生まれた雛です。教会にはすずめたちの社会があり、その中で一人前のすずめになるために、エサの取りかたや着地の仕方を学んでいるチネッタですが、なかなか上手くいかず、失敗ばかり。そんなチネッタや若いすずめたちに、やがて巣立ちの時期が訪れます。
筆者(雀)の故郷である瀬戸内のコキョウ島で始まった神秘体験を基に、芸術的人生を求めてやまぬマインドの持ち主、鳥人・雀の青春期に至るまでに起きた様々なエピソードを綴る。中学時代、不良グループのパーティーに参加した雀は、些細な事からニギタツ界隈の女番長(ボス)に呼び出される羽目に陥った。しかし、そこから思いがけず、あの運命の「かぐや姫」との再会を果たす事に…。「山路の杜鵑」他、神秘の母「撫子」、今は亡き幻影「フリージア」の全3遍を収録。
完全に封印され「密室」状況となった館で起こった一族六人殺しの真犯人は、いったい誰だったのか。事件から一年後、真相を探るべく館にやってきた兄弟たちは推理合戦を繰り広げる。そして、また悲劇の幕が開いた…。恐怖と幻想に満ちた本格ミステリー。巻末に全著作リストを付す。
仇敵・高波六歌仙を追い、紅雀は上方へ向かっていた。大井川を渡り宮宿を越え、立ちはだかる一味を次々と始末してゆく。その道中、初めて心を許せる存在に出会うのだが…。さらに、謎の虚無僧が紅雀に告げた驚くべき事実。六歌仙の頭領だった軍兵衛が、高崎藩の要職に就いているというのだ。家族が殺された裏には、何者かの謀略があるのか!?決戦の場は京都!
夏休み。久し振りに母の実家を訪ねた高校生・空木悠護は、少女の幽霊と出会う。「儂ずっと、ずっと悠護のことを待っとったんじゃぞ!」そう言う彼女の正体は、悠護がかつて保護してチュンと名付けた雀であった。人と動物、生者と死者の境を彷徨う魂はハザマと呼ばれる存在になるらしく、悠護と再会し人の姿で遊びたいと願ったチュンは、この世に留まり続けていたのだという。悠護は、そんなチュンの願いを聞くことに。ところが、チュンは普通のハザマとどこか違って“特別”らしく、助けを求めて様々なハザマが訪ねてくる日々で…!?一人と一羽が紡ぐ、ほっこり心温まるひと夏の青春奇譚!
訳あって大叔母の家に引っ越してきた高校生の野見山ひより。ある日、思いがけず式神・青磁の封印を解いてしまい、彼が営む“縁切り屋”を手伝うことに!不思議なあやかしが次々訪れる中、人と接することが苦手になっていたひよりの心は少しずつ解きほぐされていく。しかし、ある依頼が平和な日常を一変させることになり…!?「-絶対に皆を守ります」第19回小説大賞優秀賞&読者賞W受賞・あやかしファンタジー!