数年前、父の仇討ちをした相手は無情にも親友であり、その妹は想いを寄せる女だったー故郷も身分を捨て辿り着いた照降町で喜三次が出逢う面々。幼い自分を置いて出奔した母を憎みながら、何とか身抜きさせようと画策する文治、不器量を自覚しながらも美丈夫な男と添い続けたいと慕い続けるおてる…心に蟠りを抱えながら、前を向いて日々を必死で生きようとする人間の姿を江戸情緒豊かに描き出す傑作時代小説第二弾!
「友ゼロ」と妹の鞠弥に指摘される、自称普通の高校生・有田雁弥は駅のホームで自分の人格を“換装式人格”と称し会う度に入れ替える、厨二病全開の痛々しい先輩・新田菊華と出会ってしまう。どういう訳か気に入られてしまった雁弥は、昨年度で潰れていた菊華が部長を務める旧演劇部の手伝いをやらされることになる。旧演劇部の面々は新たに「喜劇部」と称し、生徒会に隠れながら裏で活動をしているようなのだが、雁弥が手伝わされることは意味不明のことばかりで、何故自分が喜劇部に必要なのかが分からなかった。そんな折、菊華から壮大な人類の歴史と“終末戦争”について聞かされることになるー。
不妊による離婚や、ままならぬ仕事のことで鬱々と過ごしていたフリーライターの舞は、耶知子さんというおばばと出会う。耶知子さんは、わだかまりを抱いたまま「死」を迎える人々の心に、不思議な力で分け入ってゆくことができた。そんなおばばと過ごすうちに舞は、ライターとしてこの世に書き残すべき本当に大切なことを見つけていたー。人間の弱さや身勝手さをも優しく包み込んでくれる、余韻切ない連作ミステリー。
自称普通の高校生・有田雁弥。会うたびに人格を入れ替える厨二病全開の先輩・新田菊華と出会ってから、平凡な高校生活はがらりと変わってしまう。菊華は、昨年潰れてしまった演劇部の部長だった。(旧)演劇部のお姉様方に押しかけられ、菊華にふりまわされ、小動物系美少女の河和若葉と接してるうちに、なぜか雁弥は演劇部あらため喜劇部(仮)の脚本担当になることに…!?喜劇部(仮)の次のステップは、部の創設を生徒会に承認してもらい、来月のライブー地域演芸会に出場すること。川高のライブの出場枠をめぐって、学園最強のビジュアル集団・服飾研究会が、喜劇部(仮)に挑戦状を叩きつけてきたが…!?