「殺人バチ」と恐れられるスズメバチの観察を続けて30年あまり。知られざる行動や習性を紹介して好評を博した旧版に、新たな知見を加えて、スズメバチと人との関係、巣への対処法・事故の防ぎ方などを考える。
麻雀新撰組「近代麻雀」創刊。阿佐田哲也、小島武夫、古川凱章、田村光昭、青柳賢治etc燦然と輝いていた勝負師たちの貌をここに集大成。
終戦間もない混乱の東京。十六歳で雀ゴロとして生きる“私”は、一つ年上のボッチと出会う。一匹狼ながら人恋しい妙な感情に見舞われた“私”は、ボッチを相棒にするべく麻雀の“通し”を仕込むが、うまくいかない。やがて、ひとり地方へ流れていくが…(『雀師流転』)。未完ながらも、戦後の匂いを濃く残す“もうひとつの『麻雀放浪記』”。長編小説に加え、著者が出会ったギャンブルの“職人”たちや、勝負の思い出を綴った文庫未収録エッセイ『麻雀師渡世』から精選した二十三編も併載。
カメラマンのベンは新婚旅行で日本を訪れる。だが、新妻ジェーンの運転する車が女性らしき影を撥ねてから、2人の周囲に不気味な現象が起こり始める。写真にはすべて白い影が写り、暗室や寝室に妙な人影が現われ、ベンを苦しめる。ジェーンは謎を解明すべく霊能者を訪ねるがー日米のクリエーターが放つ、心霊ホラー小説版。
絵本から自然へ。自然から絵本へ。身近な自然に親しみながら、科学する心が育つ絵本です。
犯罪者は、犯行前、犯行時、そして犯行後に何を考えるのか?その揺れ動く心理を追い、「心の闇」と犯罪の本質に鋭く迫る。
「だんだんなに色?みかん色アジにイワシにうろこ雲おばなふりふりないしょのみちくさ…」優しい色彩に彩られたねこたちの、四季折々の花にかこまれた暮らし。読み聞かせにも最適、ねこたちが楽しく息づく、心はずむ絵本ができました。
教主である父によって、教団に融資する男達へ身体を捧げる、巫女としての役割を強いられてきた珊瑚。篭の鳥として生きていた彼が教団から逃げ出し、行き倒れていた所を拾ったのが大学生の元親だった。咄嗟に記憶喪失と嘘をついた珊瑚に、年下の青年は何も聞かずに居場所を作ってくれた。温厚な元親と穏やかで優しい日々を過ごすなかで、彼に何も返すことができない珊瑚は、ただ一つ自身に残されたその身体を「恩返し」にと委ねようとしたが…。
徳川吉宗が、まだ松平頼方だった頃ー藩の命を受け、赤穂浪士を監視するくノ一母娘。おんなの奥義を使って仇討ちの真偽を探る二人の前に物の怪が現われ邪魔をする。妖毒に操られた手下により、凌辱の肉檻に囚われた母・やえと娘・まきは淫らな拷問で女の本性を暴かれる。刻一刻と迫る吉良邸への討ち入りのとき。果たして母娘は仇討ちを防げるのか?-。
力を奪われた大妖怪と、力を奪った名探偵。相容れざる両者は手を取り合い張り巡らされた陰謀へと立ち向かう…。しのとうこの“妖怪・鈴葉”と鋼屋ジンの“ホームズ”、小太刀右京の“楊敬次郎”が共闘する「大江戸妖怪絵巻」。そして、『妖異暗躍譚』の井上純弌、鋼屋ジン、小太刀右京、三輪清宗の“芹沢鴨”が登場する「雪霜の梅香」。GM・すがのたすくが熱き思いを込めて筆を取った『天下繚乱RPG』リプレイ、いざ開幕。
のりをなめてしまった、子すずめのおちょんは、いじわるなおばあさんに、「ぷちっ」と、したをちょんぎられて、おいだされてしまいます。やさしいおじいさんは、おちょんをたずねて山こえ川こえ…。やっと、すずめのおやどにつきました。(『したきりすずめ』)ねずみにたのまれたおつかいを、「ほいきた」とひきうけた、しんせつなたきぎうりのおじいさんは、おれいにごちそうやたからものを、どっさりもらいます。それをきいた、となりのずるいおじいさんがねずみにあいにいきますが…。(『ねずみのもちつき』)
いざ行かん!常夏の島ハワイへ!!リムジンで観光地を巡り、有名人のそっくりショーで大笑い、ワイピオ渓谷では幌馬車に乗りと、計画は完璧だった。二人の年寄りガイドさえ現れなければ…。帰国すれば、締切地獄。それでも、忙中閑あり。誕生日の麻雀で役満を上がり、自分へのごほうびに着物を買う。税金を憂い、隣の猫とごろごろ遊ぶ。「群ようこ」てんこ盛りの書き下ろしエッセイ。
移りゆく季節に、日々の生活を重ねて、自然との語らい、人との出会い、旅でのふれあい、若き日の思い出、社会への関心事など。その折々の想いを、凛とした感性で捉えて綴り、母と娘で暮らす日常をも映し出す。暮らしを大切にする著者の心は、忘れられた家庭と人間の絆を、細やかに描いて魅了する。作家として最も充実した時期に書かれた本書は、その躍動する思いも伝わってくる貴重なエッセイ。
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