博打は身を助けたり、滅したり。山ちゃんとカモネギたちの痛快ギャンブル・エッセイ。
高田馬場の摩天楼から街を睥睨し、人からドンと呼ばれ畏敬される、そんな実業家になるために始めた雀荘経営。が、あれぇー?お客がちっとも来やがら…もとい、いらっしゃらない。
「博打は出世の早道だ」と言い放って世間をナナメに渡り、銀玉親方こと山ちゃんはその野望を点棒に託した。ひねもす牌を握りカモネギたちと壮絶な戦いを繰り広げる山ちゃん。しかし、ホームレスになるわ、店をつくったはいいがニキビより簡単につぶすわ、それはそれは激しく、うたかたな半生を送ることになったのだったー。本書は、山ちゃんコラムとサイバラ漫画でつづる、雀卓という四角いジャングルに勇猛かつ無謀に挑み、あげくに正業を失い、あろうことか失踪までも余儀なくされ散っていった雀士たちに送る鎮魂の書である。
実録雀荘経営ドタバタエッセイ。
あるひ、ばあさまはきものにつけるのりをにて、そとにだしてさましておいた。そこへちょんがやってきて、のりをぴちゃぴちゃなめてしまった。「だいじなのりをよっくもなめたな」ばあさまはかんかんにおこって、ちょんのしたをはさみでちょんぎって、そらにほうりなげた。
吉原の仮宅営業も盛況な浅草山之宿町。元芸者・鞠之助宅の居候で、売れない戯作者・感和亭鬼武の元に、今朝も仮宅の厄介事が持ち込まれる。山谷堀から出張ってきた茶屋の女将・お糸が、男と交合す場所を求めて浅知恵を働かせたばかりに、思わぬ窮地に立たされているというのだ。自業自得ともいえる顛末に、心中複雑な鬼武。というのも、お糸は鬼武がかつて馴染んだ女郎・桜木だったわけで…。
無敵とは敵をも味方にすること…。20年間無敗の男・桜井章一がはじめて明かす「勝負」の神髄。
文部省唱歌。日本の音楽教育の歴史を彩る1ページとして、いま明治から昭和まで、そのすべてを集大成しました。それぞれの時代に歌い継がれた唱歌を『音と資料』により忠実に再現することで、音楽教育の歴史と背景そしてその源泉を知る上でも貴重なCDとなっています。