「博打は出世の早道だ」と言い放って世間をナナメに渡り、銀玉親方こと山ちゃんはその野望を点棒に託した。ひねもす牌を握りカモネギたちと壮絶な戦いを繰り広げる山ちゃん。しかし、ホームレスになるわ、店をつくったはいいがニキビより簡単につぶすわ、それはそれは激しく、うたかたな半生を送ることになったのだったー。本書は、山ちゃんコラムとサイバラ漫画でつづる、雀卓という四角いジャングルに勇猛かつ無謀に挑み、あげくに正業を失い、あろうことか失踪までも余儀なくされ散っていった雀士たちに送る鎮魂の書である。
実録雀荘経営ドタバタエッセイ。
吉原の仮宅営業も盛況な浅草山之宿町。元芸者・鞠之助宅の居候で、売れない戯作者・感和亭鬼武の元に、今朝も仮宅の厄介事が持ち込まれる。山谷堀から出張ってきた茶屋の女将・お糸が、男と交合す場所を求めて浅知恵を働かせたばかりに、思わぬ窮地に立たされているというのだ。自業自得ともいえる顛末に、心中複雑な鬼武。というのも、お糸は鬼武がかつて馴染んだ女郎・桜木だったわけで…。
文部省唱歌。日本の音楽教育の歴史を彩る1ページとして、いま明治から昭和まで、そのすべてを集大成しました。それぞれの時代に歌い継がれた唱歌を『音と資料』により忠実に再現することで、音楽教育の歴史と背景そしてその源泉を知る上でも貴重なCDとなっています。
生命あるもの、土や石に至るまで優しい眼差しを向け、独特の世界観を表現した金子みすゞの詩を『おしん』で有名な小林綾子が朗読。西村直記の演奏に乗せ、癒しの言葉ひとつひとつが心にしみる。
ピチピチいう野鳥の声を収めた1枚。この手のディスクというと南国の鳥や珍鳥の声を収めたものも多いが、これはリラクゼーションとともに鳥の声の類別も覚えようというお役立ちCD。お目覚めタイマーで使用したりバードウォッチング入門にも使えそう。
82年にアイヌ民話のオペレッタで旗揚げ。以後、オリジナルミュージカル“グループりら”として、道内のみならずポーランドとも交流するなど奥行きある活動を続け…てなこともよくわかる解説付き。ひねこびてない素直な歌声が心地よい、全曲オリジナルのアルバム。
特撮モノの映画音楽作家として真っ先に思い浮かぶのが伊福部昭の名前。これまでの“全集”の続編として企画されたシリーズ、コレは日活編。“らしい”サウンドと“らしからぬ”サウンドが同居した、間口の広く奥も深いその音楽世界に思わず最敬礼。文字資料も充実。
ライヴのたびに毎回チケット争奪戦が繰り広げられるという人気お笑いコンビのラーメンズ。彼らの第10回定期公演『雀』の模様を完全収録。ラーメンズ独特の世界観を味わえる。