おじいさんの可愛がっていた小すずめの舌を、おばあさんは、ノリをなめた罰として切ってしまいます。おじいさんは小すずめの名を叫びながら、森深く探し回りますが見つかりません。翌日、ようやく「すずめのお宿」を見つけて喜びあいます。小さなつづらをおみやげにもらい、中を開けると宝物でいっぱいでした。なぜ、大きなつづらをもらわなかったのかと非難したよくばりなおばあさんが、大きなつづらをもらって開けてみると…。
城中警衛に当たる大番組の二人が相次いで斬殺された。目付に下手人探しを命じられた先手御用掛の宇佐見平四郎は、愛妻を失った悲しみを振り切るように新たな御役目に没頭する。だが探索が進むにつれ、殺された二人の非道ぶりと同じ組の同心・小柳弥市への酷薄な扱いが浮上。激しい怒りを覚える平四郎を嘲笑うように事態は意外な方向へと進み始める。剣と情の傑作シリーズ新装版、絶好調第三弾。