不妊による離婚や、ままならぬ仕事のことで鬱々と過ごしていたフリーライターの舞は、耶知子さんというおばばと出会う。耶知子さんは、わだかまりを抱いたまま「死」を迎える人々の心に、不思議な力で分け入ってゆくことができた。そんなおばばと過ごすうちに舞は、ライターとしてこの世に書き残すべき本当に大切なことを見つけていたー。人間の弱さや身勝手さをも優しく包み込んでくれる、余韻切ない連作ミステリー。
城中警衛に当たる大番組の二人が相次いで斬殺された。目付に下手人探しを命じられた先手御用掛の宇佐見平四郎は、愛妻を失った悲しみを振り切るように新たな御役目に没頭する。だが探索が進むにつれ、殺された二人の非道ぶりと同じ組の同心・小柳弥市への酷薄な扱いが浮上。激しい怒りを覚える平四郎を嘲笑うように事態は意外な方向へと進み始める。剣と情の傑作シリーズ新装版、絶好調第三弾。
江戸城の警衛にあたる大番組の与力と同心が、下城途中に相次いで斬殺された。目付の武藤左五郎に命じられて探索を始めた先手御用掛の宇佐見平四郎と菅原房之介は、殺された二人の悪評と、同じ組の同心・小柳弥市に対する酷い侮蔑に強い憤りを覚える。書き下ろし長編時代小説、好評シリーズ第三弾。
木枯らしが吹き、江戸が寒気に包まれる頃、佐々木磐音、おこんらは神保小路の尚武館道場で穏やかな日々を過ごしていた。そんな折り、武家の諍いを通りすがりの磐音が仲裁する。茶道具の貸借が騒ぎの因らしいのだが…。春風駘蕩の如き磐音が許せぬ悪を討つ、著者渾身の書き下ろし痛快長編時代小説第二十九弾。
日本国内で見られるおもな野鳥約300種類をくらべて紹介。似ているもの同士を見くらべられて、ちがいが一目瞭然!
植物の種や昆虫を食べるスズメの短くて太いくちばしや、花の蜜をなめとるメジロの細くて少し長いくちばし、昆虫から鳥、小さな動物や生ゴミまで食べるカラスの太くて長いくちばしなど、街で生きる鳥や人に飼われてくらす鳥たちのくちばしを紹介。
介護し、看取るあなたが疲弊したら始まらない。20年にわたり渾身の介護をし、親の死後ウツになった著者が、自らの経験からアドバイス。看取られる側にとっても最良の介護と葬儀にするための原則とは…