この本では、ちょっと足をのばせば、まだまだのこっている雑木林にさく草花を中心に、落葉広葉樹林にさく代表的な草花をとりあげて紹介しています。
ぼくは、いい人にいっぱい会えたような気がする。教訓をではなく、何か素敵なものを次にやってくる人に渡せるおとなになりたいと思う。それが絵本であっても、なくてもいいのだ。
旧約聖書と並ぶユダヤ教の聖典『タルムード』中から伝承説話「アガダー」を物語ふうに紹介した本書は、現代人に分かりやすく書き下ろされ、大人から子供まで楽しみながらユダヤ民族の伝統と生き方を学べる仕組みになっている。ここに綴られた話の数々は、ユダヤ人なら誰でも耳にした民話であり、彼らの文化を理解するうえで、また聖書の背景をうかがい知るうえで格好の書物である。
かたくしばれあがった雪野原が、遠くかすむピンネシリの山までも続く“かた雪”の日。ぼくらは「どこまでもどこまでも行くたんけんたい」を結成した。
平安建都から百五十年あまり。時代はまさに貴族文化が花開かんとしているころー夏樹は元服したばかりの十五歳。周防の国司である父の元を離れ、ひと月前から近衛府に勤め始めたばかり。宮中での生活は珍しくておもしろいが、上司にかわいがられるために同僚の嫉妬を買っている。唯一の息抜きが弘徽殿に勤めるいとこの深雪を訪ねてのおしゃべりだった。そんな帰り道のこと、月のない夜の闇の中に立ちつくす美少年と遭遇。さらに、彼が指を差す先では、一体の馬頭鬼が踊っていた。
異常な暑さが続く平安京。雨を願う人々の期待を集めて、神泉苑の雨乞い合戦が行われた。一条の師であり、弘徽殿の女御の推薦を受けた陰陽師・賀茂の権博士が、承香殿の女御が推す密教僧・照覚とその技を競い合うという。だが、ふたりとも雨を降らせることはできなかった。なぜなら、この日照りは普通のものではなく、魃鬼という妖怪によってもたらされたものだったのだ。そんなとき、逃げ出した魂を連れ戻すため、馬頭鬼のあおえが冥府から再びやってきて、夏樹の前に現れた…。