路上観察の第一人者がコレクションの猫の置き物を連れて町に出た。向島、本郷、築地、高円寺、江の島、そしてブータン…風景にとけこむ「置き猫」たち、そしてゆきずりの「生き猫」たち。不思議な魅力に満ちた猫写真100点と猫エッセイ。特製ポストカード四点付き。
長谷川町子さんの残した思い出の写真、原稿を集めた『長谷川町子思い出記念館』。1998年に朝日新聞社より刊行された、長谷川町子全集・別巻『長谷川町子思い出記念館』をもとに再編集した文庫版。
高学歴、高収入、おまけに長身。絵に描いたような三高の彼氏に言い寄られ、めでたく結婚と相成ったわたし。ところがどっこい、好事魔多しどころか、好事だったかどうかも怪しくなってきた。我利我利の生姜野郎で、度しがたい悋気の虫、加えて激したときのお下劣なことといったら。夏の終わり、新規蒔直しを期して赴いた山荘での出来事は、カタストロフィを招来することに…。
必ず聞ける・話せる・読める。チームメイトも舌をまく、上達のヒント。完了形を徹底的に練習すると、驚くほど英語で表現できる領域が広がる。
三年生のかめきちは、いろんな「なんでやろ?」にであう。見て、感じて、考えて、自分だけの答えをみつけるぞ!とにかくゆかいなかめきちの夏休み。
太っていてやる気のなかったイギリスでの高校時代、トントン拍子に進んだモデルへの道、華やかな生活、そして初めての挫折。そんなときに出合ったマラソンで心身ともに強く美しく変わったー。厳しいトレーニングで広がった幸せの実感、体の中からきれいになる野菜中心の食生活、そして目標に挑戦し続ける生き方。元気をくれる書き下ろしエッセイ。
俳句は十七音からなる、地球上でもっとも短い定型詩である。そのうち何字かは季語を含むのだから、作者が独創を発揮する余地はさらに少ないように見える。だが、それだからこそ、ひとつひとつの言葉は磨かれ、詠む人の感覚や記憶が凝縮されるのだ。本書では、俳壇の気鋭として知られる著者の「俳句的生活」をたどり、実感溢れる俳句作りの場に立ち会う。日々の暮らしを結晶化した、美しい日本語に再会しよう。
就職予定だった会社が倒産、冴えない日々をおくる大学四年生、鵜沢裕司。バイト先のコンビニで「アメリカスナカケババア」に遭遇したのを皮切りに次々と新種珍種の妖怪にめぐりあう。妖怪マニアの鳥飼、謎の妖怪博士ドッテンボロー氏、そして、いとしい「コテンニョ」が鵜沢をめくるめく妖怪天国に導いて…。瀬川ことびの新境地、可笑しくてちょっと切ない妖怪ストーリー。
宮中一の美貌を誇る在原業平と、「納曽利」の二人舞を連れ舞うことー。帝の命とはいえ、内心憂鬱な藤原一門の御曹司・国経。権力をものともしない業平に、会うたび翻弄されてばかりなのだ。けれど、真剣に稽古に打ち込む姿に、国経は違和感を募らせる。この人の派手で軽佻浮薄な言動は、父達を欺く仮面なのか?この人の本音と素顔が知りたい…。国経は次第に心を奪われていき…。
わたしの一生は10年から15年くらいしかありません。わたしのことを飼う前にどうかこのことを忘れないでください。朝日新聞でも紹介された感動のポエム。オリジナルストーリー収録。
『たのしいえん』入園式のお話。入園・入学・新学期にぴったりの絵本。
古臭い、堅苦しい、偉そうだ、とっつきにくいなどの先入観があった日本画に、ユニークな視点で新たな鑑賞術を提案する。北斎の目は高性能カメラだ。「ぼかし」の技術が鑑賞者を快感に導く。日本画は空腹の絵画である…。北斎、広重、歌麿から雪舟、等伯、光琳まで、巨匠11人の名画14点の奥義に迫る。
ものごとを正しく見るだけでは面白くない。錯覚から想像力、創造力がひろがっていくこともある。見ることの不思議から始まって、目玉のもつ秘密に迫る一冊。
トナカイさんです。トナカイさんはたいくつです。ふゆのあのひ、いがいはね…。しかたがないのでトナカイさんはいいました。「ひとりでしりとりでもするか、そうしよう。じゃあトナカイのイからイ、イ、イ、イ、イ、イ」とそこへ。
劇場公開とともに日本中の話題をさらった『さらば宇宙戦艦ヤマト』の感動をもう一度呼び起こす。エターナル・ヴァージョンとして未発表BGMまで収録された、本当の意味の完全版音楽集だ。
瀬川は11年以上在籍した奨励会時代の棋譜を捨てた。将棋雑誌も書籍もすべて処分した。そんなものを残しておいても、100%プロになることはできないからだ。将棋の駒すら見たくないと思った。しかし、10年後の誕生日を、彼は四段のプロ棋士として迎えることになる。もちろん、このときの瀬川は、そんなことは想像もしていなかっただろう。奇跡の真相に迫る鮮烈なノンフィクション。