戦後沖縄における性暴力や性売買をめぐる問題は、これまでフェミニズムの観点から様々に論じられてきた。しかし、広大な米軍基地を抱え、アメリカや日本との複雑な権力関係にさらされるこの地の問題を考えるためには、それだけでは不十分である。植民地主義と性差別主義が深く結びついているからだ。不可視化されてきたこの問題を分析するため、ポストコロニアル・フェミニズムの手法を本格的に社会学に導入し、女性を取り巻く言説を問い直す、刺激に満ちた気鋭の力作。
ミーガン・ラピノー、大坂なおみ、マルクス・レーム、マニー・パッキャオ…。第一線で活躍しつつ、競技の枠を超えて発信する九人のアスリートたち。その活動がもつ現代的な意義と可能性を気鋭の論者たちが問う
「性」の有り様を知ることで私たちはもっと自由になる。「違いがあってもいいんだよ」-トランスジェンダー研究者による10年以上続く明治大学での講義、待望の書籍化!
ジェンダー視点でみる新しい世界史。歴史を形成してきた「ひと」とは何か。歴史にあらわれる男性性とLGBT「近代市民」モデルを問い直す!
勃興するブルジョワ階級の娘の死に至る抑圧の生を描き、おそらく世界でもっとも長い18世紀英国小説『クラリッサ・ハーロウ』。マルクシズム=フェミニズム批評が、性差、階級闘争などのアポリア設定により、この文学史に埋もれた「古典」を衝撃的に現代に甦らせる。
性科学、精神分析、小説にセクシュアリティが表象として構築されたプロセスを探り、性的啓蒙を経た現代を問う。
ひとつのことばが「女の問題」を超え、女と男のかかわりを、文化の作用を表してゆく。アメリカ人ジャーナリストが性差別を表す日本語に見た、日本語の中の女と、内なる日本文化。美人、ブス、姦しい、女子大生、お嬢様、奥さん、水子、お袋、男女雇用機会均等法、女流、OL、処女、未亡人、ナイスミディなど80頃目を収録。
女と男の新しい関係とは何か?変わりゆく性と変わらぬ人間の生の関係を総合的に考察。売買春、心中事件などから老年期の性の問題などに至るまで、多様な性の現実を様々な角度から捉えなおす新しい家族論。
近世の公娼制度、戦時下の従軍慰安婦、現代アジア諸国への性侵略を生み出してきたものはなにか。家庭内離婚、セクシュアル・ハラスメント、若者の恋愛恐怖症から母子相姦、連続幼女殺人まで、愛と性を欠落させた日本の性風土の歴史的構造を究明する。