美と暴力と商品化の罠の中、「性に憑かれた時代」を突破するラディカルな問いかけ。
「ヒトはなぜ水に魅かれるのだろう」生殖のプロセスのなかに、からだの特徴のなかに、免疫系、神経系、ホルモン系のしくみのなかに、痕跡を残す「かつて水中生活に適応していた」ことの証し。水中出産のパイオニア、M・オダンが、忘れられたヒトと水との結びつきに科学の眼をむけ、環境と調和した未来の人間像を描きだす。
サモアの儀礼交換のフィールドワークをとおして、社会理論の最先端を切り拓く。「社会が経済になってしまった」われわれの文明、「経済が社会である」サモアの社会。反対の社会の経済、権力、性などから見えるわれわれが当たり前に生きているものの不思議。
セクシュアリティ論の決定版。なぜ私たちはセクシュアリティに縛られているのか。さまざまなセクシュアリティが氾濫するなかで、これから私たちはどこへ向かえばいいのか。従来の表面的な性の言論を一蹴する、ポスト・フーコーの第一人者ジェフリー・ウィークスの名著が、ついに刊行。
「近代」は日本人の性をいかに変えたか?性の王国=江戸の豊かさを、開化・西洋性科学が引き裂いていく。『青鞜』の激しい処女論争、奇怪な似非性科学の氾濫、「強い男・弱い女」神話の呪縛など、外部からの力に揺れつづけた近代日本の性を鋭く解析する。
性の装置としてのポルノグラフィと、美の表象としてのヌード・アート。女性の身体を引き裂く二つの眼差しに潜む文化的再生産の過程を、フェミニズム・アートの立場から解析する。
実際の家族療法の流れに沿って構成された本書には、初回面接の要点から、ジェノグラムとロールシャッハテストを駆使した家族アセスメントの方法、各種精神疾患や問題行動に対する援助の実際、さらには家族ライフサイクルやジェンダーに関わる視点や、自らの面接の失敗例に至るまで、著者が日頃から心がけている家族援助のポイントとその詳細が解き明かされている。海外の最新理論に精通しながら精神分析的な家族力動をも視野にいれて、15年にわたる臨床経験の中で練り上げられた論考は、家族療法の初心者はもちろんのこと、個人療法中心の治療者にとっても得るところが大きい。
オペラにおいて女性と男性が文化としてどのように表現されているか?歴史上のさまざまな時代に欲望と快楽は音楽でどのように構成されてきたか?音楽理論ではジェンダーを内包するメタファーがどのように行き渡っているか?ジェンダーとセクシュアリティの視点からひらく音楽学の新たな地平。