藤原道長が栄華の絶頂にあった一〇一九年、対馬・壱岐と北九州沿岸が突如、外敵に襲われた。東アジアの秩序が揺らぐ状況下、中国東北部の女真族(刀伊)が海賊化し、朝鮮半島を経て日本に侵攻したのだ。道長の甥で大宰府在任の藤原隆家は、有力武者を統率して奮闘。刀伊を撃退するも死傷者・拉致被害者は多数に上った。当時の軍制をふまえて、平安時代最大の対外危機を検証し、武士台頭以前の戦闘の実態を明らかにする。
幕末の対外政策は、ペリー来航を画期として来航以前の「海防」と来航以後の「開港」とに分けられる。「海防」については対外問題だけでなく国内問題への対応の面からも考察。「開港」については外国人隔離という視点から追究。ペリー来航と向き合った阿部正弘政権を中心に、寛政期から明治前期まで、十九世紀における日本の対外政策の連続性を解明する。
プロ野球経験なしのジイさんが指揮官って、なんでやねん!?1955年、突然の不可解な人事でチームの何かが狂い始めた。猛虎史に残る最大のミステリー、第8代監督・岸一郎の奇っ怪な真相に迫るエンタメ・ノンフィクション!
桑田佳祐、7年ぶりとなるソロ作品は、“No Reason コカ・コーラ”キャンペーン・ソング。まさにコーラ片手に聴きたくなる、サマー・ソングの新定番の誕生だ。⇒『桑田佳祐 特集』はこちら!
至高のAI『タイタン』により、社会が平和に保たれた未来。人類は労働から解放され自由を謳歌していた。趣味で心理学を嗜む内匠成果も、気ままに生きる一人。だが、ある日、国連の密使が現れ彼女に今や失われたはずの“仕事”を依頼する。それは突如働けなくなってしまったAIコイオスへのカウンセリングだった。“働くこと”の意味を問いかける、日本SF史に残る衝撃作。
行き過ぎた市場原理主義、環境破壊による地球温暖化、経済格差の拡大、出口の見えない戦争…多くの矛盾や暴力を生みつつも、疾走を続ける近代システム(民主主義+資本主義+テクノロジーの三位一体)。その先に待ち受けるカタストロフィーを回避するためには、撤退する知性が必要だ。人々の思考を「持続」へと方向づけるメカニズムを解明し、適切な局面で適切に撤退できることこそが知性であると説くマニフェスト。「近代の学問」と、仏道・茶道・華道などの「道」の知見を接合する、壮大な哲学的思索と問題提起の書。
人々からの救済を求める声が聞こえると、すぐにその現状を観察して最善の方法で災難から救ってくれる観音さま。そのお姿も様々な願いに対応して多種多彩に変化します。そんな力が日本人に最も人気の高い仏さまとして受け入れられています。本書はその観音さまのお姿をやさしくぬり絵でお描きするための入門テキストです。