マイク・マイニエリ、スティーヴ・ガッド、アンソニー・ジャクソンほか強力メンバー揃い踏み。よく歌うピアノ・プレイには時代を超えた価値がある。ウォーレンとマイニエリが参加した渡辺香津美『TOCHIKA』と同年、80年の録音。フュージョンの佳作。
61〜83年にRCAに残した音源の中からヒット曲ばかりを選曲した2枚組ベスト・アルバム。「恋のハプニング」「あなたのとりこ」をはじめとしたヒット曲に、未発表音源も数曲収録。
出自トルコの民族音楽の語り口と、西欧近現代の響きのスタイルと、モダン・ジャズのノリの感覚が渾然と混じりあって、かつそのいずれとも所を定めぬサイのオリジナル。芸術と内向かず、ワザを魅せ、異世界に遊び、響きに快感させる達者なエンタテインメント。
アル・クーパーが1969年にリリースした記念すべき1stソロ・アルバム。自由の女神をコラージュしたジャケットも有名な、1960年代から70年代にかけてのロック過渡期を代表する名作。
吉田正の歌謡曲をタンゴ仕立てで大まじめにやってしまったという盤。しかもその楽団がゴージャスな編成。タンゴの直情的なフレームの中に、ウェットなニッポンのメロデイが居候し、なんだかシュールでもありキッチュでもある不思議な気分にさせられる。
初めて全編ア・カペラでまとめたアルバムであり、クリスマス・ソング集。彼らの持ち味のひとつであるエンタテイナー性が出ている楽しげな(1)、息の合ったコーラスによってハーモニーの美しさが際立つ(2)、ロマンティックな(8)など、一流グループらしいさすがの完成度。
タンポポ児童合唱団20周年記念シリーズのアルバム。金子みすゞの5篇の詩を朗読し、テーマ(花・家族・思い出・平和・自然・人間)ごとに昭和・平成の3〜5曲をタンポポ児童合唱団がうたう構成。“親子三世代歌いましょう”というテーマにそった選曲。
全曲録音の中から、有名な第2番他をセレクトした1枚。「ヴォカリーズ」は作曲家でもあるコチシュ自身の編曲によるもの。ラフマニノフ独得の濃密なロマンティシズムを、見事に表出した演奏として有名なもの。
ドラマ『電車男』主題歌に続くシングルは、サンボマスターのテーマでもある「愛と平和」あふれるソウル・ナンバー。さらにカップリングには、和田アキ子の名曲「あの鐘を鳴らすのはあなた」のカヴァーを収録。
ソウル、エレクトロニカとファンキーなハウス、ジャズ・ボサ・ノヴァを融合させたラウンジ系マルチ・ジャンル・プロジェクトのデビュー・アルバム。映画『四月の雪』挿入歌や映画『私の旅のロマンス』主題歌も収録。ナチュラル、クール&スムースなグルーヴが魅力。
ジャズだけでなくブラック・コンテンポラリー・ミュージックの分野でも話題を集めた作品。2人のユニークな発想から生み出されたサウンドにはポップな感覚が自然に表出されており、ありきたりのフュージョンとは一線を画したコンセプトが感じられる。
今すごくイキのいい若手奏者がふたり、無邪気なメンデルスゾーン作品で競演。これ以上ハマったキャスティングがあるだろうか。ピアノのタンの活躍場面も存分に用意されており聴きごたえ十分。おたがいの「歌」を大切にした好演である。