悪魔は生きている。古代から異端審問をへてカルト宗教まで、時代をしたたかに生きのびた闇の王の驚異の伝記。
高速増殖炉「もんじゅ」の事故が動燃解体のきっかけとなったように、先端科学技術の開発・研究は、社会に与える脅威・危険性への配慮や国民のコンセンサスなしに進めることはできないところまで来ている。わが国の原子力法制、遺伝子技術法を素材にして、気鋭の行政法学者が、安全規制、情報公開や住民参加、司法統制の在り方などの法的諸問題を考察する。
人類は火星への初の有人飛行を成功させ、その後、無人輸送船で夥しい機材を送り出した。そしてついに2026年、厳選された百人の科学者を乗せ、最初の火星植民船が船出する。果てしなく広がる赤い大地に、彼らは人の住む街を創りあげるのだ。そして大気と水を。惑星開発に向けて前人未到の闘いが始まる。NASAの最新情報に基づく最高にリアルな火星SF。A・C・クラークが激賞!ネビュラ賞/英国SF協会賞受賞。
火星表面には数多の巨大テント型居住施設が完成し、地球から数万の植民者が送り込まれてきた。また人と資源の移送を容易にするため、火星上空の衛星軌道にまで達する人類初の宇宙エレヴェーターの建造も始まる。だが、この星は地球の延長ではない。そしてある日、革命が勃発する。各地の植民街が決起し、ついには宇宙エレヴェーターが衛星軌道から落下しはじめた。空前の崩壊劇!ネビュラ賞/英国SF協会賞受賞。
グインと鬼面神ライ=オンとの戦いは、雷雲神将ゾードを加え熾烈をきわめた。とくにゾードの鋼のような巨体には、グインの剣はまったく刃がたたないのだ。死力を尽くした戦いの末に、グインはかろうじて両者を倒し、シルヴィアを見つけだすことに成功した。だが驚くべきことに、彼女の囚われていた場所というのは、何処とも知れぬ巨大な宮殿の中だった…シルヴィア救出をめぐる「黄昏の国の戦士」シリーズ堂々の完結篇。
『万葉集』は、現在にいたるまで日本の詩歌の源流に位置しつづける、わが国最古の歌集である。全二十巻・四千五百余首の中から、歌人の目で、各巻ごとに必読秀歌を厳選し、この歌集の魅力を立体的に探る。『万葉集』を読み解くことーそれは、現代日本人が失いつつある、日本の、日本人の“アイデンティティー追求の旅”でもある。
「どこのおうちにもこんな王さまがひとりいるんですって」このことばをかかげ、1959年、毎日出版文化賞の受賞とともにスタートした王さまシリーズ。以来たくさん版を重ね、500万もの子どもたちに愛されてきました。わがままでくいしんぼの王さまが、お城でじけんをおこしたり、お城からとび出し宇宙や海の底に行ったり大活やく。誕生40年を記念して、「ぼくは王さま全集」の五十ものゆかいな話が、新編集で十一冊の本にうまれかわることになりました。文字を読みやすく組みかえ、さし絵も全部かきかえました。お話の面白さをたっぷり味わって下さい。
トマティス博士が惚れ込んだモーツァルトの音楽が、未だに耳療法として世界中の人々に効果を及ぼしているという事実は、モーツァルトの音楽が特別なものであることを意味しています。実際に効果があるということが大事です。神の音とも宇宙の音響ともいわれるモーツァルトの音楽は、世界中の人々のこころと体を活性化させ、そして癒す、まさに音楽のクスリです。この音楽のクスリの処方箋が「トマティスメソッド」にあります。この方法は、感情を攪乱しません。聴覚という感覚だけで、人生を原点に戻してクリエーションします。これは、まさに魔法のような、夢のような驚嘆するほどの音の療法です。本書は、それを実現した「トマティスメソッド」について、お伝えします。
活字印刷術はどのような前提条件のもとに生まれたのか?それまでに達成されたさまざまな技術革新だけでなく、文字使用や商取引慣行の進展、紙の普及などがなければ、マインツの工房での偉業もありえなかった。しかし当時の書物には目次や出版者の名もなく頁付けもない。読者に便利な情報一覧や現在の書物のような体裁はその後の技術の改良とともに整えられて来たのである。こうした新しい産業に従事した誇りたかき印刷人や書籍商たちはどのような人びとで、どのように仕事をしたのだろうか。そして著者や読者たちとの関係は?書物をめぐって生きた人びとの姿を鮮やかに描く。
グーテンベルクらによる印刷技術の完成以降、地理上の発見とともに書物は世界中に流布される。やがてヨーロッパ中を揺がせた宗教改革において書物は大きな役割を担う。命懸けで異端派の禁書を手掛ける出版業者や書籍業者により、教会側の強い弾圧にもかかわらず、書物は新しい思想をのせてヨーロッパ中にひろまってゆく。さらに活字本の普及により、ラテン語は廃れ各国語が発展するにいたる。書籍をめぐる伝統維持と革新をあらゆる局面からたどり、それに関わる生きた人間とともに鮮やかに描きだすアナール歴史学の金字塔。
超多忙の仕事場に現れた“猫の手”を本当に借りることになった赤川次郎の不思議な一編「猫の手」。赴任先の熱帯地方で突然の死を迎えた男の心境を鮮やかに描く高村薫の「棕櫚とトカゲ」。浅田次郎が人生の岐路に立つ人間をしみじみと描いた「ボスの忘れ物」など、24人の名手が贈る、短くても心に残る小説の輝き。
本書は、「有意味な」データ構造とはどういう構造なのか、という点を命題論理学の観点から記述した書物である。「T字形ER手法」を使ってデータ解析のやり方を説明しながら、DOA(Data-Oriented Approach)をどのように位置づければよいか、という視点を個性的に提示した。
製品の品質改善と信頼性向上に役立つFMEA手法について、事例100例をもとに解説している。