ひとりの女性として浮かび上がる、マリー・キュリーの素顔とその時代。偉大な科学者にして良妻賢母の伝説を打ち破り、巧みな筆で描き出す。結婚と死別、家族と戦争、アカデミーとの闘い、不倫事件、放射能の栄光と悲惨ー、彼女が直面したのはすべて現代の問題なのだ。多くの紙誌で好評をえた初版(2010年刊行)に、新たな発見や福島第一原発事故への思いもこめた改訂版。
LGBTは、精神障害なのか?LGBTは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を集めた略語である。かつて精神医学で病理と捉えられていた同性愛を含む多様な性のあり方は、現在では精神障害とはみなされていない。本特集では、一般精神科にLGBT当事者が、生きづらさや特有のメンタルヘルス問題を抱え、訪れた際に適切に対応するために、その概念や歴史的経緯を基礎から紹介し、さらに彼らのニーズに沿った医療を提供するための具体的対応方法を取り上げた。これからの精神科医が求められるLGBTの正しい理解と適切な対応のために必読の特集。
「じつは、僕は女性だ」。ドイツ人の夫と、それなりに幸せな生活を送っていた。偶然の出会いから20年以上の時が経ち、平穏な日々は突然のカミングアウトで崩壊していく。
セクシュアル・マイノリティとは、同性愛、両性愛、性同一性障害など、典型的なセクシュアリティとは異なるセクシュアリティのあり方を示す人々のことをいう。セクシュアリティのありようが少数派であるがゆえに、偏見にさらされ、生きづらさを抱えることも多いため、セクシュアル・マイノリティの人たちの心理的支援へのニーズは、顕在化しにくいが多大にある。人口の数%程度を占めるといわれる彼・彼女らに、臨床の場においてもそうとは知らずに出会う可能性、もしくは出会っている可能性は大きい。多様なセクシュアリティを示す人々を理解し、受け止め、支えるための1冊。
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