21世紀版『ゲッツ=ジルベルト』の完全なコピーだがアナログとデジタルほど差がある。アチラがフォーマルならコチラはカジュアル。楽想の国スコットランド人のジムが口笛吹くままテナーにノセたのが大成功の秘訣だ。スポーティなボッサの微風が心地よい。
最高の音で楽しむために!
本邦ポップ界の系譜に異色な歌声とスタンスを刻んだ個性派が、87年に作ったジャズ・スタンダード・アルバム。初回リリース以降、絶版だったものだ。当時の彼女はロス録音などを経て、歌にますます熟成を映した時期。何だって歌っちゃうわ風の気概が快活。
米国で活躍する英国出身の実力派サックス奏者から見たアメリカを音で描いた作品。カントリー、サザン・ロック、ニューオーリンズとさまざまな要素を取り入れ、タイトルどおり、スケール感あふれるフュージョンを展開。クールな感触のサックスが心に響く。
最高の音で楽しむために!
ハワイを代表するジャズ・シンガーの本邦デビュー作。マーヴィン・ゲイやサンタナのバックを務めたというが、正統派のジャズ・ヴォーカルを聴かせる。黒人特有の粘りもあるし、乗りもご機嫌。バックのピアノ・トリオもいい。思いもしない拾いものだ。
最高の音で楽しむために!
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ボブ・マーリーの生誕60周年を記念した未発表ライヴが計8点リリースされた。世界的な注目を浴びた75年から亡くなる前年の80年にかけての各国でのステージの模様を記録したものだ。もちろんそれ以前の演奏も素晴らしいが、これらはスターになってからのライヴということで、録音状態は決していいとは言えないながら、勢いのあるかなり生々しい演奏を聴くことができる。どのライヴ・アルバムもスタジオに収められた曲とは別の味わいがあるものだが、特にボブのばあいはスリリング。たとえば『セントポール、ミネソタ'75』での12分の「アイ・ショット・ザ・シェリフ」など、自然にまかせて感情を吐露した赤裸々なヴォーカルはまさに圧巻だ。レアな音源だとか世界初発売だとかいう以前に、アーティストとしてボブがつねに輝いていたということが確認できるライヴだろう。
最高の音で楽しむために!
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