最高の音で楽しむために!
マイケル・ブレッカーやマーク・ジョンソンが参加、オーケストラ添えというバックにふさわしいゴージャスな印象のボサ・ノヴァを聴かせる2004年作。英語とポルトガル語で歌う(5)の涼感がいい。自作の(9)における哀愁の表現も魅力的。ピアノの確かな腕前は(11)で披露。
4ビートのスタンダード中心の選曲、フルアコの繊細で空間的なトーン、バップの文法にのっとったフレーズ……。天野清継のギター・プレイはとても正統的だ。こういうド真ん中のプレイが今の時代、意外に難しかったり、勇気要ったりするんだけど。
ボブ・マーリーの生誕60周年を記念した未発表ライヴが計8点リリースされた。世界的な注目を浴びた75年から亡くなる前年の80年にかけての各国でのステージの模様を記録したものだ。もちろんそれ以前の演奏も素晴らしいが、これらはスターになってからのライヴということで、録音状態は決していいとは言えないながら、勢いのあるかなり生々しい演奏を聴くことができる。どのライヴ・アルバムもスタジオに収められた曲とは別の味わいがあるものだが、特にボブのばあいはスリリング。たとえば『セントポール、ミネソタ'75』での12分の「アイ・ショット・ザ・シェリフ」など、自然にまかせて感情を吐露した赤裸々なヴォーカルはまさに圧巻だ。レアな音源だとか世界初発売だとかいう以前に、アーティストとしてボブがつねに輝いていたということが確認できるライヴだろう。
バイク事故の後、ウッドストックに隠遁し、約2年ぶりに発表した本作は、ナッシュヴィルで録音され、シンプルなアコースティック・サウンドが特徴の味わいあるアルバム。1968年作品。
カントリー・ミュージックに傾倒し、過去の作品からは想像もつかない美声で歌うという劇的変化が話題を呼んだ通算10作目。メロディアスな佳曲が多いのが特徴だ。1969年作品。
日本、オーストラリア、ニュージーランドを廻ったツアーの後、ディランがバック・メンバーとともにスタジオ入りし、完成させた1978年作品。サックスや女性コーラスに色づけされた、美しいポップ・アルバム。