イタリアが誇る映画音楽の巨匠に捧げた、新録中心のノンストップで聴かせるトリビュート盤。ブルース・スプリングスティーン、クインシー・ジョーンズ、セリーヌ・ディオン、メタリカといった、豪華で多彩な顔触れにも彼に対する評価の大きさが窺える。
エラ、サラ、カーメンの後継者本命、3年ぶり待望のサード作。スキャットを駆使したアップ・テンポと情感豊かなスローの使い分け、緩急の妙が絶品。イタリア人ならではの「エスターテ」も素晴らしい。ジェームス・ムーディとロイ・ハーグローヴがゲスト参加。推薦。★
全員が音楽大出身のクラシック畑、ヴァイオリン2本、ピアノからなるインスト・ユニット、TSUKEMENのデビュー作。三人ともに20代という若さゆえか、『ファイナル・ファンタジー』の挿入曲をはじめ選曲も斬新。チック・コリア、モリコーネなどのカヴァーもモダンにこなす。
ホンダ車のCFで「G線上のアリア」を弾いている女性といえばピンとくるだろうか。奏者としてだけでなく、バラエティ番組などでそのべらんめぇキャラが受けている彼女のベスト盤。親しみやすい選曲と聴きやすいアレンジでメガヒットの予感。このわかりやすさがイイ!
クロスオーヴァーな世界で活動を続ける尺八奏者・藤原道山のセカンド・アルバム。邦楽器で洋楽をやるという試みは(その逆もあるが)昔から行なわれてきたが、ここでは彼の若さから来るのであろう瑞々しい感性がよくありがちなパターンに陥ることを防ぎ切っていて聴き応えあり。
日本で不動の人気を得ているヨーロピアン・ジャズ・トリオのピアニストによるソロ作品。「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」など、名バラードを多数収録し、トリオとは違った一面を披露している。
ヴァイオリンは凄まじいまでに甘美な楽器ともなりうる。そんな事実を文字通り体現する演奏家がパールマンだ。思わずメロディに引き込まれる映画音楽の一編や、晴れやかでリラックスさせられるクラシック・ナンバーを集めたこの小品集は、そんな彼の魅力の本質に迫る。
ヨーヨー・マが78年から2006年までに録音したものの中から、自身で15曲を選んだベスト盤。新録3曲と未発表音源2曲も含まれている。ここに聴くマのチェロは、優しく語るように我々の心身を慰撫してくれる。じっくり安らかに聴くのに良い一枚。
美音で知られるジョシュア・ベルのヴァイオリンに、クリス・ボッティやスティングをはじめ、ジャンルを超えたアーティストをフィーチャーしたアルバム。気心の知れた仲間とのコラボレーションは、まさに現代のサロン・ミュージックだ。極上な時間を愉しめる。