欧州映画テーマ曲の哀愁のメロディにスポットライトを当てた第2集。切れのいい洒脱な演奏で上品なセンチメンタリズムを描き出す。オリジナル曲の持つ痛みの感覚はぬぐい去られているが、おのおのメロディアスなスタンダード曲に転成した姿を楽しむのも一興か。
映画音楽界の大御所、エンニオ・モリコーネの自作自演集。イタリアの一流オーケストラを指揮して、合唱やヴォーカルも起用。400本以上にも及ぶ作品の中から厳選した贅沢なアルバム。
人気のピアノ・トリオが、タンゴに初挑戦。本家アルゼンチンの濃厚なタンゴではなく、1920年代と第二次世界大戦前にヨーロッパで大流行したコンチネンタル・タンゴ。ジャズの語法を用いることで再生されたタンゴは、何とも優雅でスタイリッシュだ。
甘美なトランペットに誘われ、いま世界が恋に落ちる。スムースジャズ・トランペットの貴公子クリス・ボッティから届いた、最高にスウィートなラブ・レター。柔らかな音色と繊細な表現で綴る一枚。
クロスオーヴァーな世界で活動を続ける尺八奏者・藤原道山のセカンド・アルバム。邦楽器で洋楽をやるという試みは(その逆もあるが)昔から行なわれてきたが、ここでは彼の若さから来るのであろう瑞々しい感性がよくありがちなパターンに陥ることを防ぎ切っていて聴き応えあり。
78年から2002年までに公開された名作映画のテーマ曲を集めたコンピ。モリコーネ、坂本龍一ほか巨匠たちのスコアをまとめて楽しめる。入手困難なオリジナル・サントラ音源も多数収録。
名古屋を拠点に活動を展開している二胡奏者・張濱によるラブ・バラード集。清水信之のプロデュースでポップス・スタンダードが、中国的な響きを想起させることなく、淡く明るい色彩の心地よい響きの音色となり、ポップ・サウンドとうまく一体化している。