この人のアルバムはなかなか凝っている。今回も映画に使われたクラシックの曲が中心だ。ほとんどが編曲ものだが、ちょっと苦しい(3)を除けば、ギターの魅力が満喫できるようになっている。もっとも、それを支えているのは彼の見事なテクニックなのだが。
ちょっと湿り気味の美声と、誇張のない歌がチャーミング。クラシカルな品格も高く、音域こそ違うが、キャスリーン・バトルを思い出す。録音ディレクションには本人も参加し、オーケストラと声の別録りによって十分なゴージャス感を確保。現代的な感性が光っている。★
最近ますます人気の高まっているピアニスト、及川浩治がエンニオ・モリコーネやニーノ・ロータなどイタリア映画音楽界の巨匠たちの美しい音楽を録音。及川のDENON移籍第1弾にあたる。
クリスティーナ&ローラにピアニストのノヴァチェックを加えたピアノ三重奏。ピアノ三重奏と言っても、全然堅苦しくなく、クラシックの名曲やモリコーネの映画音楽などが収められていて、とても聴きやすい。二人のあたたかな弦楽器の音色に心安まる。