古き良きブルース、ソウル、ファンク、ロックを再現する泥くさい音。批評的な匂いはなく、この音が好きでたまらないという愛情がつたわってくる。97年のいま、この音が誰にどんなふうに聴かれるのか、という点が好き嫌いの分かれ目になるはず。
2枚組のうち、DISC-1は77年に空前の大ヒットを記録した歴史的名盤に(7)をプラスし、DISC-2は同アルバムに関連した未発表テイクなどを18曲も収録。まさに“噂”の真相とでも言える内容で、70年代後半を象徴するポップ・ロックの裏側までわかる。★
聴いているこっちがとろけてしまいそうなほどのスウィート・ヴォイスが超印象的。それでいて力強さがあるので、非常にキャラが立っている。楽曲もイメージ的なポップなモノばかりではなく、ロック色豊かに懐かしさも加味されており独自の世界を確立しているのだ。
子供に大人気のデジモンのサントラ。歌と音楽と銘打ってあるわりに、収録されている4曲の歌はすべてテレビ・サイズだったりする。テレビでは聴けないフル・コーラスの歌を聴きたいから、ファンはこのCDを買うんじゃないの? 音は正統派のアニメ音楽で◎。
ハードコアからノイズ、ジャズ、ファンクまで幅広いファンを獲得している鬼才ビル・ラズウェルが、ハービー・ハンコック、坂田明などを迎えて行なった東京公演の模様を収録したライヴ盤。豪華メンバーによる白熱したアドリブの応酬が堪らない。
Electricなど、数々のユニットで活躍して来た実力派MCのソロ・デビュー作。10年以上のキャリアに裏打ちされた高いマイク・パフォーマンスとヴァラエティに富んだライムが魅力。Insightのプロデュースという強力作だ。