ハルヲフォンからRICEまで、近田春夫のこれまでのキャリアを総括するようなベスト・アルバム。全体を通して聴いてみることで彼にとってのロックンロールが“自然に聴こえる人工的な音”から“人工的に聴こえる自然な音”に移行していくのがわかるはず。
一般には大竹まことのTVでのイメージが強いシティボーイズだが、これは彼らの本業と言うべき公演で使用されたオリジナル曲の数々。ピチカート・ファイヴの小西康陽が全面協力している。小西のサントラ・スコア趣味に親しむ絶好の手引きにはなりそう。
中西俊夫、立花ハジメが在籍していた元祖ローテック・テクノ・バンドが80年に発表した記念すべきデビュー・アルバム。ジャケットからステージ衣装まで自作するアート感覚とキッチュな音楽性は今も魅力的。モンキーズのカヴァー(12)に挑む姿も新鮮だった。
80年9月に発表された2作目。アマチュアならではのお遊び精神で作られた素直な前作と比較すれば、録音前のアメリカ公演の影響もあるのか、音楽的にも複雑化しているし、シリアスな要素も入ってきている。でも、プラスチックなユーモアのセンスは健在だ。