「〓鏡(つつがきょう)」に魂を封じられ、北条氏照の手に落ちた高耶。思念波によって送られた映像を頼りに箱根に駆けつけた直江が見たのは、生きる屍と化した高耶の姿だった。「闇戦国」制覇を目論む北条一族は、景虎の魂を神木に木縛し、霊的な兵器にしようとしているのだ。一方、伊達小次郎に拉致された譲は、森蘭丸の催眠術によって、封印されていた強大な〈力〉を、徐々に発現させようとしていた…。
熊野が炎に包まれ、大斎原が鳴動を始めた。伊勢では礼に換生した信長の手によって禁忌大法が成就し、内宮が陥落した。大混乱の中戦況は厳しくなるが、やがて純白の十二単をまとった乙女たちが戦場に降りてきた。降臨した歴代斎宮による大祓えが始まり、怨霊たちの殺気を鎮めていく。巨大な力を手中に収め、幻宮に入った信長。布都御魂を取り戻し、礼を救うため、高耶は幻宮へ。
“神隠し”に遭い、『神通力』を得て戻る子供が急増しているという。その多さに不審を抱いた景虎たち夜叉衆は“神隠し”の起きた村へ赴き、原因を調査することに。景虎は直江とともに未来を予知する少年を訪ね、“神隠し”に遭った先で不思議な尼僧に助けられたことを知る。また、勝長が訪ねた先では宇具奴神を祀る大釜池神社の札を見つけて…。事件の裏に框一族の影が差す!彼らの目的とは。
池田屋事件での死者による霊障を警戒する景虎と直江は、調査中に新撰組を襲う怨霊と遭遇した。手強い怨霊に苦戦するなかで景虎はある男の姿を目にする。それは以前、三縁寺で出会った土佐訛りの浪人だった。池田屋で散った友のために慟哭していたこの男が怨霊調伏の鍵と景虎たちはにらむが!?騒乱の京都で立場の分かれた夜叉衆が怨霊に立ち向かう!表題作ほか書き下ろしを含む2編収録。
仙台市で、建築物が一瞬のうちに倒壊する事件が続発。直江の連絡で、高耶と綾子が調査に向かうことになった。仙台では活発化する最上義光軍の怨霊に対抗するため、伊達政宗が復活。激しい〈闇戦国〉を繰りひろげていた。政宗と同盟を結ぼうとする高坂弾正、事件のかげに見え隠れする狐の霊を操る女…。そして巨大な陰謀が渦巻く仙台で、高耶は自分を捨てて出ていった母・佐和子と出会った。
日本海に臨む海東市にある白楊学院の日高院長は竜堂兄弟の亡き祖父の友人だった。その院長からある日、SOS信号を受けた四兄弟は、二学期の始まりから学園を救うため出撃した。謎の転校生・終と余は巨悪たちの集う仮面パーティに潜り込み、大暴れ。怒りの四兄弟がそろってドラゴンに変身するのはいつか。
自分は四国のカルト宗教団体に拉致監禁されていた。その団体の教祖の名はー。人気ロックアーティストに換生している信長に名指しされた高耶と赤鯨衆は、まだその波紋の深刻さに気づいていなかった。一方、富士山麓で復活を遂げた成田譲、那智・勝浦からの謎の漂着者。各地に蔓延する奇病、怪しい黄金の雨。それらすべてが、「真の闇戦国」の開始を告げていた…。
城北高校のお膝元松本城で起きた幽霊騒動(「ふたり牡丹」)、自らの過去を知る面差しの似た女性に千秋は…(「鏡像の恋」)、赤鯨衆に潜り込んだ内通者の正体とは(「真紅の旗をひるがえせ」)高耶、兵頭それぞれの心におりてくる思い(「さいごの雪」)。城北高時代から赤鯨衆での日々まで、懐かしいあの頃が甦る「炎の蜃気楼」サイド・ストーリー。珠玉の短編集。
終戦からおよそ十年。新橋駅近くのガード下にあるホール「レガーロ」では今宵もマリーの歌声が響き、ボーイの朽木が聞き惚れている。閉店後、朽木の前に戦死した彼の友人の名を騙る男が現れた。男に襲われた朽木を、ホール係の加瀬とマリーが助ける。一方、店の常連客である医大生・笠原は、龍に守られている後輩・坂口と知り合い…?夜叉衆が混沌の時代を駆ける!昭和編、始動。
譲の心配をよそに、留年が決定的となった高耶。直江との関係もいっこうに良くならず、「おまえは、直江をなくすことになるぞ」という千秋の忠告にも耳を貸そうとしない。一方、直江と綾子は、闇戦国がらみの海難事故の調査のため、神戸に来ていた。毛利の村上水軍が、巨大な怨霊の戦鑑を作りあげようとしているらしい。そんな時直江は、〈力〉が使えなくなっていることに気づいた。
直江に大将の座を奪われ、謙信に裏切られた高耶は、疑心暗鬼にとらわれて千秋に襲いかかった。千秋を吹っ飛ばしさらに念を撃ち込もうとした瞬間、高耶の『力』の制御が効かなくなった。千秋に直江の死の真実を告げられた高耶は、ひとりで去っていくのだった。一方、島津との戦いが続く古城高校では、ついに『黄金蛇頭』が樹里たち大友によって発掘され、凄まじい威力を現そうとしていた。
西の空から飛んできた火の玉は安土城を直撃し、伊勢湾に広がった衝撃波はすべてを呑みこんだ!?目が覚めた直江の前に広がるのは廃墟と化した街…。高耶たちの姿は見えず、身体のなかに信長の気配を感じることもない。闇戦国は消えてしまったのか、「あのひと…は」?呆然と座りこむ直江の前に一人の男が現れ、告げた。ここは「神殿」、かつて「イセ」と呼ばれた「闇戦国」の遺構なのだと。
ベストセラー・ライヴ・アルバム『ストレイト・トゥ・ザ・ハート』の映像版。全編モノクロでの収録という、ライヴ・ビデオとしては初の試みがなされた作品。迫力の演奏は圧巻そのもの。
直江の宿体・笠原が通う東都大の学生たちの間で広がる『異床同夢』の現象。景虎が街で見つけた、霊を活性化させるバイオリン弾きの男。一見無関係のように思えた二つのキーワードは、朽木ー信長へと繋がっていた。『死の船』の謎を解き、織田側の企みを知るため、景虎は直江に命綱となる形代を持たせ、夢の世界へ入っていく。そして、乗り込んだ船の中で意外な人物と遭遇するが…?
51番目の社員が見たソーシャルネットワークの真実。日本語版フェイスブックのリリースにたずさわり、CEOマーク・ザッカーバーグのメール代筆を担当した女性社員がスキャンダラスに暴く、時代を象徴する会社の「内幕」と、勝利に取り憑かれた「王」の姿ー。全米話題の書。
三郎にもう一度相模の海を見せたかった…。兄・氏照を描く『炎の蜃気楼』番外編。
成田譲によって、自宅から連れ出された美弥。彼女は今までの不安から、譲に何が起きているのか説明を求める。だが、譲の言葉に不安は明確に、そして恐怖へと変化した!一方、高耶たちはヒルコ流しに加わった人物を訪ねるが、その身勝手さに高耶は怒りを覚え、挙句殴ってしまう。その後、彼らは「フツ」の手がかりである板神璽の謎を解くべく、神体文字を読めるサニワの元へと向かうが…。
高耶たちは三枚の鏡に記された「ゴトビキ岩」を求め、神倉神社へとやって来た。そこで高耶は、“仇討ち”に来たという高校生に出会う。待ち伏せていた彼の語るその理由に、高耶たちは衝撃を受けるが!?一方、大都市と呼ばれる各地では京都市民消失事件を機に、混乱した人々が暴動を起こしていた。-年代を問わず蔓延する怨霊。すでに“闇戦国”は、戦国の死者だけのものではなくなっていた。
剣山で裂命星を護りきってから、高耶は赤鯨衆の新たな熱源となっていた。高耶自身、赤鯨衆を仲間として受け入れつつあるようだった。裂命星を足摺まで輸送するため、特別遊撃隊として室戸の猛者たちが高耶の配下に加わった。だが、中川は高耶を景虎の換生者ではないかと、疑いを持つのだった。一方高耶を探して祖谷に向かった直江は、山中で大きな黒い毛むくじゃらの怪物に遭遇するが…。
強欲都市ヴェルゼンハイムをわが物顔で支配する一族、その名もーマスケイン一家は一夜にして滅んだ。“マスケイン一家の暴児”として恐れられていたディクセリオ、通称ディックは死んだはずだったが、時空を超越する存在となり、都市を渡り歩いていた。なんの目的で、なにを為すために?ここで為すことがなにに繋がるのか。イグナシス。リグザリオ。二者の対立の中で、この不可思議な物語の中で、ディックは復讐を渇望する。そして、ディックは学園都市ツェルニに立っていたー。『鋼殻のレギオス』本編と前史『レジェンド・オブ・レギオス』シリーズを縦横に活躍する、謎の男ディクセリオ・マスケイン。彼の謎を明らかにすることは、レギオス世界全体の謎の解明につながるー。増殖する“レギオス・ワールド”の決定版となるバイオレンス・ファンタジー第二弾。