「管鮑の交わり」で知られる春秋時代の宰相・管仲と鮑叔。二人は若き日に周の都で出会い、互いの異なる性格を認め、共に商いや各国遊学の旅をしつつ絆を深めていく。やがて鮑叔は生国の斉に戻り、不運が続き恋人とも裂かれた管仲を斉に招くー。理想の宰相として名高い管仲の無名時代と周囲の人々を生き生きと描く。
女中にして見張り役の伊賀忍・佐夜を傍に、柳生家勘定方の淡海一夜は、愚痴りながら算盤を弾いていた。柳生家が旗本から大名となったお披露目に、お歴々を招かねばならぬのだ。手抜かりがあれば、弱みを握られてしまう宴席に、一夜は知略と人脈を駆使する。一方、柳生家改易を企み、一夜を取り込まんとしたが、失敗に終わった惣目付の秋山修理亮は、ある噂を耳にし、再び甲賀組与力組頭の望月土佐を呼び出す。さらに柳生の郷では、三代将軍家光が寵愛する友矩に、老中・堀田加賀守が送り込んだ忍の魔手が迫る!一夜の策は功を奏すのか?間一髪の第四弾!
たぐいまれな天賦の才と不断の稽古により、祖父石舟斎より柳生新陰流の宗家伝承を約束されている兵介(兵庫助)は、十八歳から無敗を続けていた。二十一歳のとき加藤清正から兵法師範を請われ、伊賀忍者の小猿と千世を連れて肥後にはいったが、お城勤めは身に合わず、諸国修業の旅に出る。小倉で兵介は思わぬ敗北を喫した。
ひい、ひい…おじいさんの後継ぎとして王さまになったライオネルぼうやが図書室から持ち出した本からドラゴンが出てきて大さわぎ!!(「本からドラゴンが…」)廃墟となったお城の地下牢にすんでいるドラゴン、国じゅうがありとあらゆる大きさのドラゴンでいっぱいになる話など、魔法物語の名手、ネズビットの傑作短編7編を収録。小学中級から。
私は吸血鬼。一度も太陽を見たことがない。521回目の誕生日に、ソフィーと知り合いになり、ルーブルに行くことになったが…?(『月を描く少女と太陽を描いた吸血鬼』)。みさおと姉の真琴は「吸血鬼を殺す人」だった。コンビニに出入りしている人の中に吸血鬼がいると聞いた二人は、そこで山田花子という美女と出会うが…?(『灰色の回旋曲』)。ノベル大賞佳作受賞作家、待望のデビュー作。
孟嘗君亡きあと、謀略に落ちた慈光苑の人びとを助け新たな一歩を踏み出す呂不韋。秦の始皇帝の父ともいわれる政商・呂不韋の激動の生涯。
羌という遊牧の民の幼い集団が殺戮をのがれて生きのびた。年かさの少年は炎の中で、父と一族の復讐をちかう。商王を殺すー。それはこの時代、だれひとり思念にさえうかばぬ企てであった。少年の名は「望」、のちに商王朝を廃滅にみちびいた男である。中国古代にあって不滅の光芒をはなつこの人物を描きだす歴史叙事詩の傑作。
かあさんやぎのるすをねらってやってきたはらぺこおおかみ。7ひきのこやぎをたべようと、あの手この手で、げんかんのドアをあけさせようとしますが…。おなじみグリム童話を、トニー・ロスがユーモラスに味つけしました。
中山国はこの世から消え去るのかー。隣国趙と成立した講和は一方的に破棄され、趙の苛烈な侵攻は再開した。中山国の邑は次々に落ち、そのさなか中山国王も没した。そして首都の霊寿もついに陥落する。東西の辺土を残すのみとなった祖国の存続をかけ、楽毅は機略を胸に秘め、戦火の消えぬ中山を離れ、燕へと向かった。抗い難い時代の奔流のなか、楽毅はなにを遺そうとしたのか。
箏曲「春の海」「水の変態」をはじめ数々の美しい作品をのこした宮城道雄。その鋭い感覚に支えられた豊かな才能は、随筆にもあらわされた。作家らとの多彩な交流をはじめ、四季の情景、芸の話、失敗談、紀行、家族のことなどをやさしく語った43篇に、林芙美子との対談を加える。
「鬼」とは、「百鬼夜行」とは、そもそもいったい何だったのか。古代末から中世にかけて、王都・平安京に頻発した「百鬼夜行」という怪異現象を手がかりに、都市と王権が宿命として抱え込まざるをえなかった闇の領域を凝視し、目に見えない「心の鬼」が、可視的に形像化されていくプロセスに大胆に迫る。著者の視線の行き着く先は、民俗学的研究、国文学的研究を遙かに超え、都市のメカニズムや現象を生み出した人々の心性にまで及び、従来の「定説」の枠組みそのものまでを無化する画期的な論考。図版多数収録。
19世紀、オーストラリア。貧しいアイルランド移民の子ネッド・ケリーは、幼いころから獄中の父にかわり、母と6人の姉弟妹を支えてきた。父の死後、母はネッドを山賊ハリー・パワーに託す。だがそのせいで、ネッドはわずか15歳で馬泥棒の共犯容疑で逮捕されることになった。出所したネッドは、美しい娘メアリーと出会い恋に落ちるが、ようやくつかんだ幸せも長くは続かない。横暴な警察は、難癖をつけてはネッドや家族を投獄しようとしてくる。いまやネッドと弟のダン、二人の仲間たち“ケリー・ギャング”は、国中にその名を轟かすおたずね者となっていた。あまりの理不尽さに、遂にネッドは仲間と共に立ち上がるが…。死後百年を超えてなお人々を魅了しつづける実在のヒーローの真実の姿を、彼がまだ見ぬ娘へ綴った手紙を通して描く感動作。ブッカー賞、コモンウェルズ作家賞受賞作。
これまでケータイ用のWeb製作で悩まされてきた、キャリアごとの仕様の「違い」を一挙に解決。文字、絵文字、メール、電話の使い方から、画像、アニメ、動画、サウンド、CGI、アプリの作り方まで、各キャリアの特性に焦点をあてて徹底解説。付録には、各キャリアごとに整理されたHTMLタグリファレンス、最新の端末のリストとそれぞれのスペックの一覧をまとめた早見表まで入った、携帯端末で情報配信をしたい人、待望のバイブル登場。