商の湯王を輔け、夏王朝から商王朝への革命を成功にみちびいた稀代の名宰相伊尹の生涯と、古代中国の歴史の流れを生き生きと描いた長篇小説。桑の木のおかげで水死をまぬがれた〈奇蹟の孤児〉伊尹は、有〓@61F4氏の料理人となり、不思議な能力を発揮、夏王桀の挙兵で危殆に瀕した有〓@61F4氏を救うため乾坤一擲の奇策を講じる。新田次郎文学賞受賞作。
綾辻行人初の短編集。妖しくも美しい七つの怪奇・幻想譚。
晋の内乱が鎮静し、重耳の弟夷吾が素早く君主に納まったが、軽佻不徳に人心は集まらず、重耳の帰国が切望された。刺客の魔手を逃れながら、飢えと屈辱の、十九年一万里の流浪の末、ついに重耳は晋を再建し、やがて中国全土の覇者となった。-春秋随一の名君を描く、芸術選奨文部大臣賞受賞の名作。
楚漢戦争とよばれた項羽と劉邦のたたかいは混乱をきわめ、臣下は主にそむき自らの利に奔ってなお不名誉とされなかった。貴族の血胤たる項羽にたいし平民出身の劉邦。しかし帝位は天が命ずるものである。本書は、覇をあらそうふたりの英傑のすがたを、友、臣、敵の眼に映ずるまま、詩情ゆたかに描いた名篇集。
祖国中山は自分にとって小さすぎるのかー。楽毅の憂色は濃く、深い。四度にわたる隣国・趙の侵略。宰相だった楽毅の父は自ら望んで死地へ赴き、祖国は国土の大半を失った。趙の侵略はとどまるところを知らず、戦火が絶えない。が、祖国の君臣は方策を講じず、内外で声望の高まる楽毅を疎んじ続けた。苦難の戦いを強いられた楽毅はどこに活路を見出し、いかに理想の自己を貫いたか。
暗殺者は花城涼。育ての親に、暗殺者として育てられる。女子高生はリオ。父の愛情につつまれ、なに不自由なく育つが、父は嵌められ、死に追いやられてしまう。ふたりは、同じ男を追っていた。それぞれ、まったく異なる事情で。リオが、ついに男を追い詰め、ナイフを突き刺したとき、暗殺者は女子高生を現場から連れ去った。組織は、ふたりを追い始めた。心を開かない暗殺者と無邪気な優しさをもつ女子高生。緊迫した逃避行がふたりを次第に近づける…そして…。新堂冬樹のドゥルー・ロマンス。
妊娠中にパニック障害&うつになってしまった。出産、育児、2度目の出産を乗り越えて病気とともに一歩一歩生きていく様子を描いたハートフル・コミックエッセイ。
四国の田舎で暮らす、平凡な中学2年生の東雲メイ。突然の交通事故で両親を亡くし、天涯孤独になってしまうが、実は父親が大金持ちの長男だったことが分かり、一夜にして超お嬢様に!イケメンで完璧な専属執事・理人と一緒に、全寮制の超セレブ女子校『聖ルチア女学園』に編入することになるメイだが、そこは常識はずれのとんでもない場所で…!?TVドラマ化の人気コミック、小説版。
イメージイラスト→内容に関連した、なごみイラストで頭をほぐしてからスタート。クレーバー方式→「AとくればB」方式で重要ポイントをひとまとめ。頭の整理がしやすい。又、1テーマごとの確認問題で覚えた知識をすぐ使うから、記憶が定着しやすく実践力がつく。最新の試験問題も多数収録。
この朧月市は、妖怪たちを封じ込めるために作られた自治体なんだよー亡き父の遺志を受け継ぎ、晴れて公務員となった宵原秀也は、困惑した。朧月市役所妖怪課。秀也が身を置くことになったその部署は、町中に現れる妖怪と市民との間のトラブル処理が仕事だというが…!?公務員は夢を見る仕事…戸惑いながらも決意を新たにした秀也の、額に汗する奉仕の日々が始まった!笑顔と涙、恋と葛藤の青春妖怪お仕事エンタ。
古代中国2000年のドラマをたたえて読み継がれる『史記』。中国歴史小説屈指の名手が、そこに溢れる人間の英知を探り、高名な成句、熟語のルーツをたどりながら、斬新な解釈を提示する。この大古典は日本においても、清少納言、織田信長、水戸光圀、坂本龍馬にと、大きな影響を与えていたことに驚愕させられる。世のしがらみに立ち向かった先人の苦闘が甦る101章。
中山国はこの世から消え去るのかー。隣国趙と成立した講和は一方的に破棄され、趙の苛烈な侵攻は再開した。中山国の邑は次々に落ち、そのさなか中山国王も没した。そして首都の霊寿もついに陥落する。東西の辺土を残すのみとなった祖国の存続をかけ、楽毅は機略を胸に秘め、戦火の消えぬ中山を離れ、燕へと向かった。抗い難い時代の奔流のなか、楽毅はなにを遺そうとしたのか。
争いを好まず、あえて負けを選ぶことで真の勝ちを得るー。乱世にあって自らの信念を曲げることなく、詐術とは無縁のままに生き抜いた小国・宋の名宰相、華元。名君・文公を助け、ついには大国晋と楚の和睦を実現させた男の奇蹟の生涯を、さわやかに描く中国古代王朝譚。司馬遼太郎賞を受賞した名作。
「モービィ・ディックだ!」-エイハブ船長の高揚した叫び声がとどろきわたった。執拗に追い続けてきたあの白い巨大な鯨が、ついに姿を現わしたのだ。恐るべき海獣との壮絶な「死闘劇」がいよいよ始まる。アメリカ文学が誇る叙事詩的巨編、堂々の完結。
各界の名士が集う秘密サロン「沙高樓」。世の高みに登りつめた人々が、人生の秘事をあかしあう。