その信義は宇宙をもふるわせ、誠実さは天地をも感動させる。三顧の礼で迎えられ「天下三分の計」を献策、漢室復興のため帝と国に忠を尽くした名宰相。ただ賢と徳だけが人を服させるー伝説化された“天才軍師”の実像に迫る。
世をすねる。そんな思いが確かにあった。だが巨星徳川家康のひたむきな姿に接したとき、宗矩の眼は豁然と開けた。この日、迷いは木端微塵に砕け散った。文禄3年(1594)5月3日、家康が父石舟斎に入門した日が、又右衛門宗矩の新たな求道への旅立ちの日でもあった。剣禅一如をなし遂げた男の生涯。
車椅子の老富豪は、そこだけが生命の火を燃やしているような両眼を、ひたとスペンサーにすえた。妻子を殺したテロリストどもを捕えてほしい。標的は9人、報酬は1人につき2500ドル、ただし生死は問わない…。老人の怒りを見たスペンサーは、敢えて賞金稼ぎを引き受ける。ロンドンへ飛んだ彼に、テロリストたちの反撃がはじまった。再三の死闘に傷ついたスペンサーは、ついにボストンへ連絡をいれる。「ホークをよこしてくれ」ヨーロッパ各地を転戦する2人は、組織のリーダーに迫るが。-雄大なスケールで放つ、シリーズ屈指のアクション篇!
読んであげるなら4才から、じぶんで読むなら小学校初級むき。
むし歯のバイキンは小学生の歯がだいすき。どうして、きみたちの歯が一番むし歯のバイ菌にねらわれやすいのかな?むし歯のバイ菌にねらわれたら、どうしたらいいのかな?本書は、歯医者さんの北川原健先生と、絵本作家の柳生弦一郎さんがつくりました。小学生から。
「山間の小都市で、被害者の眼球をくりぬく無差別殺人が連続した。十数年ぶりにその地へ帰郷した私は、街外れの廃屋を訪ねる。高校一年の夏、母親が愛人と心中する災厄に見舞われた私は、その廃屋の地下室で、ある女と秘密の時間を過ごしていたのだ。やがて甘美な記憶と現実の殺人の謎が交錯し…」雨の夜、編集者の許に届いた一編の原稿「眼球綺譚」がもたらす恐怖を描いた表題作ほか、現代推理の旗手が狂気と幻想の世界に読者を誘う、妖しくも美しい七つのホラー・コレクション。
遊牧の民の子。少年の名は“望”という。苦難のすえ商王朝をほろぼした人である。その波瀾の生涯を雄渾な筆でえがきつくす、全三巻。感動の歴史叙事詩。
鴉がしきりに鳴く…。茫々と薄墨に染まる木津川の河原に一人の男があおむけに倒れていた。抜きはなった刀身は血ぬられ、脳天から鼻ばしらに絹糸のような刀のすじが見える。「こんなことが!我らの殿をかくも見事に斬るとは!」。死者は天下無敵の剣豪・柳生十兵衛であった。が、開かぬはずの方の目がかっと見開いていた!室町と慶安を舞台に250年の時空を超えて飛び交う柳生十兵衛二人ー満厳と三厳。剣の奥儀と能を媒介とした壮絶無比の大幻魔戦。伝奇小説の大御所が放つ畢生の大傑作。
女あり、玉のごとしーその女人は、滑らかな手触りのいにしえの玉の燭台が乗り移ったかのような肌体の、穏やかで艶のある人妻だった。男は何年待っても、その女人を妻にしたいと願ったが…人を愛することの至上の喜びと、別離の悲しみを描く表題作。ほかに、女の真の美しさをひきだし、いつくしむ天与の指をもつ男の生涯を描いた作品など、はかなくせつなく幻想的な六篇の恋物語。
神の国がほろぶ時。王朝の再生をねがいつつ、その滅亡を予見した見えすぎる眼のひとー。おおいなる王家「商」、その戦慄の日々。幻の処女長篇新装決定版。
本書には日本人がないがしろにしてきた美徳がある。時代を生き抜く知恵がある。正直、謙遜、礼儀、勤勉、責任、友情、公益、勇気など、日本人の心を育てた修身書から、現代にも通じる感動の137編を精撰。
江戸中の話題をさらった「享保剣術大試合」から一月後、金杉惣三郎を狙う刺客が次々と放たれてきた。しかも相手は、日本一を豪語する尾張柳生の四天王。どうやら遺恨は、先の大試合が行なわれた当夜に起こった二つの決闘にあるらしかった。さらに、密かに若武者に恋心を抱く惣三郎の娘みわが誘拐され、惣三郎の怒りが爆発する。絶好調「密命」シリーズ第八弾。
不遇な日々を過ごす管仲に一筋の光明が射した。斉国の公子小白の傅となった鮑叔の推挙により、管仲は公子糾の家宰となる。ふたりはともに力を合わせて斉国を盛り立てていこうとするが、時は争いの絶えない春秋の世、朋友である管仲と鮑叔も、いつしか戦渦に巻き込まれていく…。壮絶な人生のなかで、管仲は一本の矢を放つ。それは、彼と中華の運命を一変する、新しい時代への嚆矢であった。
一流写真家による美しく迫力ある口絵写真をはじめ、総写真点数1,200点以上。世界遺産がビジュアルに楽しめます。日本およびアジアの世界遺産にスポットをあて、2004年登録予定の「紀伊山地の霊場と参詣道」もいち早く紹介します。日本の能楽やインドのサンスクリット劇など、今まで紹介されることの少なかった無形文化遺産もすべて紹介します。世界遺産の旅への想いをかき立てる詳細な解説やテーマ特集など、読む楽しみも満載です。