会津四十万石加藤明成は、淫虐の魔王ともいうべき大名。家老の堀主水は毎々諌言したが、ついに主家を見限って退転し、一族の女三十人を鎌倉の東慶寺に託し、高野山に入った。怒り狂った明成は、幕府の許可状をもとに会津七本槍を使い、主水一族と女達を捕らえて江戸に引きずってゆく。芦名銅伯によって育った幻法を操る七本槍と戦う女達。影のように彼女達を援護特訓する柳生十兵衛。忍法対幻法の凄絶な闘いを描く、山田風太郎の代表的傑作長編。
作家・吉行淳之介を37年間ずっと傍らでみつめてきた著者が綴る作家の実像と愛の生活の一部始終。
ガラガラごえのやぎがいたよ。ちいさなちいやぎと、ちゅうくらいのちゅうやぎと、おおきなおおやぎ。「むこうのやまに、おいしそうなくさがあるよ。たべにいこう。」楽しいしかけがいっぱい。
本書は、子どもの自立の芽をつぶさないように、親が日常生活の中で何ができるかを、具体的な例とともに詳しく記したものである。
他国を侵さぬ自立不羈の国。田横こそ天下の王となるべきだ。中国の人口を半減させ、なおやまぬ楚漢の激闘。虐殺をくりかえす項羽と裏切りを重ねる劉邦。ひとり信義を守る斉の田横は天下の衆望を一身に担いつつあった。英雄たちの挽歌、感動の最終巻。
「私はすっかりバラに恋しているの」パリのファッション界をリタイアしたマダム・キャペロは、バラの村(ジェルブロア)に住んでいる。スミレの村(トゥーレット・シュール・ルー)のアーティスト、マダム・コルバンはスミレやミモザで家を飾り、おしゃれな花のレリーフを描く。花とともに麗しく生きる幸せな暮らしがここにあった。
オランダ名門クラブは、ナチスにどう抵抗したのか?ガス室に消えた選手の足跡を追うほか、ヨーロッパの「サッカーと戦争」の暗部を暴く、もうひとつの戦史。
ボロブドゥール遺跡、プランバナン遺跡、ディエン高原、ゴドン・ソンゴ遺跡、東部ジャワのシンガサリ王朝からマジャパヒト王朝までの遺跡群。ジョグジャカルタ、ソロ、セマラン、スラバヤ、そして首都ジャカルタ。港市国家バンテンの遺跡まで…。ジャワ島の魅力を一挙公開。
アルゲリッチはどうしてソロを弾かないのか?ミケランジェリはなぜ歌を封印してしまったのか?現役ピアニストにして気鋭の作家が、六人の名演奏家の技と心の秘密を解きあかす。
故国・朝鮮との縁を切るために美貌の女性うねが、鎌倉東慶寺に駆け込んだ。朝鮮で虐げられ日本に永住を決意した朝鮮の人々を、強制帰国させるために朝鮮使節団が来日したのだ。幕府内の家光派と忠長派の対立や使節団の思惑もからみ、うね争奪をめぐって幕府は二分される。名だたる剣豪や忍者群の暗躍、朝鮮妖術師も加わり、血で血を洗う暗闘が始まった。東慶寺住持・天秀尼に特別な想いを寄せる三代将軍家光は、柳生但馬守宗矩に密かに寺の守護を命じる。宗矩は、嫡男十兵衛を凌ぐ剣客でもある実の娘・矩香を男子禁制の東慶寺に遣わすが、そこに現れた人物こそは…!?柳生新陰流と朝鮮妖術師の対決、三代将軍家光の密やかな恋、朝鮮出兵に隠された真実など、時代小説の面白さ満載の破天荒な力作伝奇長篇。
青柳剣一郎と剣道場で同門だった浦里左源太は、陸奥の藩に仕え幸せな家庭を築いているはずだった。ところが左源太の零落した姿が江戸で散見され、首をざっくりと斬られた武士の死体が見つかる。それは絶命剣という恐るべき技で、左源太がまさに体得しようとしていたものだ。何故家族を捨て、刺客となって帰府したのか?風烈廻り与力の剣と人情が冴える傑作。
武芸帳に隠された秘密とは、どうやら、宮中に於ける某重大事件に係わるものらしい。事が公になれば柳生宗矩の破滅はむろんのこと、徳川幕府も無傷ではない。次々と仆れる柳生の高弟たち。大久保彦左衛門や松平伊豆守信綱も加わり、複雑怪奇の様相を帯びてくる。そして遂に宗矩と浮月斎の直接対決を迎える…。
ミュージカル版『テニスの王子様』で好評を博したベスト・アクターズ・シリーズ。本作は氷帝学園のダブルス・コンビ、忍足侑士と向日岳人をフィーチャーしたミニ・アルバム。人気の氷帝ナンバーももちろん収録。